レッドブル / Red Heat †
1988年、アメリカ映画
監督:ウォルター・ヒル
・ストーリー
冷戦の末期、開放政策の中でソビエト連邦内でも麻薬、組織犯罪が激増しつつあった。
モスクワ市警のイワン・ダンコ大尉(アーノルド・シュワルツネッガー)は、アメリカへ逃亡した自国のマフィアのボスであるビクター(ビクトル)・ロスタビリの引渡しを受けるためシカゴ市警にやってきた。
国家間の対立関係などに起因するぎこちない空気の中、引渡しは完了したが護送中にクリーンヘッド団の襲撃を受け、ビクターは逃亡する。
ダンコ大尉はシカゴ市警のリジック刑事(ジェームズ・ベルーシ)と組み、性格の違いや立場を乗り越えて理解しあうようになった二人は、協力してビクターを追い詰める…
・作品解説
同じウォルター・ヒル監督の『48時間』と同じく、人種や文化の差を越えた主役二人の協力と友情を描いた「バディ・ムービー」。
ゴルバチョフ政権下のペレストロイカ、グラスノスチ(改革、情報公開)政策の中で、アメリカ映画として初めてモスクワ・赤の広場での撮影を許可された作品としても知られている。娯楽色が強いが、当時のソビエト連邦内での地域・人種差別もちらりと描かれている(悪役ビクターは、現在もロシアとの対立が続くジョージア(グルジア)の出身)。
配役では、後に『マトリックス』シリーズでブレイクするローレンス・フィッシュバーンが、嫌みな上司スタッブス警部補役で登場しているのも隠れた見所。