VP9(Volkspistole = 国民拳銃)は、ドイツのヘッケラー&コッホ社が2014年に開発したポリマーフレームピストルで、VP70とP7に続く、ストライカー方式を採用した同社3番目の拳銃である。
全体的な形状・特徴が似ていることから、同社のポリマーフレームピストル「P30」のストライカー版とも言える。弾倉もP30のものがそのまま使用可能。
作動はティルトバレル方式のショートリコイル。銃身はH&Kスタンダードなポリゴナルライフリング。スライドリリースレバーとマガジンリリースレバーはアンビ仕様で、グロックタイプのトリガーセイフティを備えている。グリップのフロントストラップはフィンガーグルーブが施され、バックストラップとサイドパネルは様々なサイズのものに交換できる。スライド後部には、コッキング操作をサポートするための突起と、コッキング状態を知らせるファイアリングピン・インジケーターが付いている。ダストカバーには、各種アクセサリー装着用のピカティニーレールを装備。
2016年には、フレームがFDE(フラットダークアース)カラーのデュアルトーンモデルが登場している。
軍・法執行機関における大口の採用としては、ドイツのベルリン警察他複数の州警察での採用例がある。また2019年12月には陸上自衛隊においてベレッタAPXやグロック17といったライバルを抑え、新拳銃として採用された。
また、ヨーロッパ市場ではSFP(Striker-Fire Pistol)*1の名称のもと、以下の仕様で販売が行われている。
モデル | 特徴 |
SFP9-SF | SF(Special Forces) スタンダードモデル トリガーストロークが短め、トリガープルが軽めに設定されている |
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SFP9-TR | TR(Technische Richtlinie) ドイツ警察向けのモデル トリガーストロークが長め、トリガープルが重めに設定されている |
SFP9-SF SD | SFのタクティカルモデル 銃口にサプレッサー装着用のネジが切ってある 調節可能なLPAマッチサイト |
SFP9 M | M(Maritime) 海上モデル。耐海水性特殊コーティングとOTB性能を持つ。 |
SFP9 OR | OR(Optical Ready) ミニダットサイトマウントベース付き。 |
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