ハーネル StG44 / Haenel Sturmgewehr 44 【突撃銃】

ハーネル MP43
全長重量口径装弾数発射形式製造国
940mm5.21kg7.92mmx3330S/Fドイツ

 ドイツのハーネル社で開発され、第二次大戦後期にドイツ軍の主力小銃として使用された。突撃銃(Sturmgewehr)の名が使われた最初の銃*1である。
 第一次世界大戦での戦訓から、従来の歩兵主力火器である単発高威力な大口径弾よりも、多少の射程と威力を犠牲にしてでも射撃安定性と携行弾数を増大させた方が戦闘に有利との考え方が生まれた。そこでドイツでは1930年代半ばから末にかけて、その思想を元に従来の7.92mmx57よりも小型の7.92mmx33を開発。同時に技術力の発達により銃自体の/全自動発射機能も検討され、その結果ハーネル社内でヒューゴ・シュマイザーを筆頭とした開発チームが作り上げたのがMkb42(H)である。このMkb42(H)は独ソ戦初期に実験投入され良好な性能を示し、ドイツの次期主力火器として期待された。また構造的にも、レシーバーやグリップ部はメタルシートをプレス加工し溶接で張り合わせたモナカ状の構造で、生産性にも優れていた。しかし、ここからStG44の苦難が始まる。
 それは当時ドイツ軍主力小銃であったKar98Kと使用弾が異なるため『補給に混乱を招く事になる』との理由でヒトラーが本銃の採用を禁止したのだ。確かに理由としては一理あるが、その問題を補って余りある性能を持つ本銃を使わない手はない。そこで軍部は、本銃に"MP43"の偽呼称を与え、既存の短機関銃の改良型と偽りヒトラーには内密に細々と生産を指示。そして翌1944年には多数の実戦配備と現場の兵士の好評と云う既成事実を前に、ヒトラーも我を折らざるを得ずMP44――後に改称されStG44(Sturmgewehr44:突撃小銃44型)――の名前で制式採用され、終戦までに約28万挺が生産された。

 こうして紆余曲折の末、ようやく日の目を見たStG44だったが、既に銃1つで戦局が変わる時期はとうに過ぎておりドイツ敗戦の時期をわずかに遅らせる程度でしか無かった。

 しかしStG44の歴史はこれだけで終わったわけではない。戦後しばらくは東西ドイツをはじめとする旧占領地域(東欧、アフリカなど)に第一線で配備されており、冷戦の影響で西ドイツの武装制限が解除されてからは、H&K社で再生産も試みられている。弾薬は少なくとも90年代まで製造されていたようだ。(マウザー社によるローラーロッキング機構をもつ次世代突撃銃・StG45(M)の戦後スペインでの改良発展型と、アメリカのNATO規格の押しつけの中で生まれたのがG3で、これはStG44とは全く機構が異なり、直接の発展型ではない。)
 現在もかなりの数がテロや紛争に使用されており、数の差こそあれAK47とほぼ同じ運命を辿っている。

登場作品ジャンル使用者備考
Alliance of Valiant Arms項目参照
THE 最後の日本兵 〜美しき国土奪還計画〜ゲーム百目鬼 朝男作中名「St44突撃銃」
アイアン・スカイ映画ナチス兵士レトロ風に改造したプロップガン
アウトブレイク・カンパニーアニメ小道具部屋のガンラックに掛けてある
第10話
荒巻義雄 艦隊シリーズ項目参照
うぽって!!項目参照
ガンツ ウェスタン フロント
ジューン 1944 〜鉄の記憶〜
ゲームドイツ兵作中では、ドイツ兵のメインウエポン
機動戦士ガンダム項目参照
強襲ミドガルト蛇漫画ギュンター・オストアンデル少佐
海浜猟兵(シュビムイエーガー)部隊
『SF/フェチ・スナッチャー』2巻収録
靴ずれ戦線項目参照
ケルベロス 鋼鉄の猟犬ラジオドラママキ・シュタウフェンブルク大尉
装甲猟兵
装甲猟兵から渡された物
劇中名StG42
(劇中ではヒトラーが41年に暗殺されているため42年に正式採用?)
犬狼伝説項目参照
コール オブ デューティ項目参照
コール オブ デューティ2項目参照
コール オブ デューティ2: ビッグ レッド ワン項目参照
コール オブ デューティ3項目参照
コール オブ デューティ4: モダン・ウォーフェア項目参照
コール オブ デューティ: ブラックオプス項目参照
コール オブ デューティ: ワールド アット ウォー項目参照
さくらリンク項目参照
サドンアタック項目参照
人狼 JIN-ROH項目参照
ストライクウィッチーズ
Operation Victory Arrow
項目参照
スナイパー エリート項目参照
蒼天の拳漫画ヘッケラーの手下
泥まみれの虎 〜宮崎駿の妄想ノート〜項目参照
バトルフィールド1942項目参照
ハンニバル・レクター・シリーズ項目参照
ヒトラー 〜最期の12日間〜項目参照
ブラザー イン アームズ項目参照
ヘルシング項目参照
ベルベット アサシン項目参照
魔弾小説レップナイトスコープ
迷彩君項目参照
メダル オブ オナー項目参照
最も危険な場所項目参照
ヤングガン・カルナバル項目参照

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外部リンク

MP 43 / MP 44 / Stg.44 ムービー


最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 実際のプロップがこちら。 ttp://www.imfdb.org/wiki/Talk:Sturmgewehr_44 真ん中らへんは役者が持ってて見えないだろうからそこを隠すと案外似てる。 -- 2016-01-16 (土) 19:05:28
  • 今でも使われていると書いてあったけど本当なのかな?AKはともかく第二次世界大戦に使われて銃なんて今の時代に役に立つのか…。弾丸とか部品とかどうやって調達しているのか気になるよ。 -- 2016-03-29 (火) 16:43:06
  • シリアではなんと現役。元々パキスタンでは民間では「軍用弾」を使うライフルの所持が禁じられていて、AKをコンバートして7.92x33mm仕様にしたものが主流だったらしい。2012年にそれも禁止されたが、その時にあぶれた在庫や職人が弾を供給してるんだとか。 -- 2016-03-29 (火) 17:32:01
  • つまり2012年辺りまで弾はパキスタンで量産されていて、その製造機械がまだ何処かで稼動してる可能性があると。末恐ろしい話だ。 -- 2016-03-29 (火) 17:56:21
  • 本稿にもあるけど、基本的AKとは別モンだよな。どちらかってとM16方がレシーバーやアセンブリのレイアウトとかでコイツに近い。 -- 2017-01-19 (木) 14:08:30
  • もし、当時ヒトラーがこの銃を本格的に採用してたら、少しはドイツが優勢になっていたんだろうか。余談だけど、この銃AK47よりかっこいい。 -- 2017-08-06 (日) 20:13:28
  • まぁそれはないな。本文にもある通り、兵器レベルの戦力に差があるような総力戦では優れた個人用火器程度では情勢は覆らない。突撃銃というジャンルは、むしろその後の兵器の介入が少ない小規模な突発戦の時代でこそ真価を発揮したと言えるだろう。
    かっこよさについては分かる。復刻版も未だに結構売れてるぐらいだからなぁ。 -- 2017-08-06 (日) 20:48:13
  • むしろ、補給の問題で史実以上に苦戦してしまったかもしれませんね。自動車も鉄道も技術はともかくリソースが乏しかったドイツですから。小銃の自動化でガツンと増える弾薬の需要に、ゴリ押しで対応できたのは、当時やはりアメリカだけだったのでは。 -- 2017-08-23 (水) 07:43:06
  • テレビアニメ「彼方のアストラ」の10話に登場。アリエス・スプリングが説明する過去の歴史のシーン(描写)でバトルフィールドクロス状態で登場。マガジン無し。ヘルメットがストックに被せてある。使用者なし。発砲なし。遠未来設定のSF作品なので迷いましたが外観がどう見てもStG44ですし、M92が原作に登場している(アニメ版はM92とはかなりデザインが違います)とココの検索で出てきたので、StG44と判断しました。 -- 2019-09-15 (日) 04:37:38
  • テレビアニメ「彼方のアストラ」の12話に登場。シャルス・ラクロワが本当の過去の歴史を主人公達に説明するシーンで複数が宙に浮いている(そのシーンの画面はStG44と、使用銃不明の弾薬のみ)。10話と違い、マガジンが装着されていました。使用者なし。発砲なし。 -- 2019-09-26 (木) 22:40:45
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*1 世界最初のそれについては「突撃銃」の項を参照のこと。

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