KBP VKS "ヴァイクロップ" / КБП ВКС "Выхлоп" 【小銃(狙撃銃)】 †
VKSは、ロシアのKBP開発局が開発したブルパップ式ボルトアクション消音狙撃銃である。2002年に開発が始まり、2005年にモスクワで開催されたINTERPOLITEXでメディアへ初披露された。連邦保安庁(FSB)や内務省(MVD)に所属する特殊部隊において対テロ、対重大犯罪作戦に使われることを想定した設計となっている。 VKSは特殊作戦用ライフルとしてVSSライフルに似たコンセプトを有し、消音性能と狙撃能力を両立しつつ、より高い貫通性能を目指して開発された。そのためボディアーマーは勿論、車両や建築物などの遮蔽物に守られた対象に対しても有効であることが目標とされ、専用に開発されたSTs-130(SC-130)弾薬は、.50口径(12.7mm)という対物ライフル級の大口径が選択された。弾薬のラインナップは以下のとおり。
STs-130の薬莢長は55mm、弾薬全体で97mmと、ロシアのスタンダードな.50口径弾薬である12.7×108mm(全長145mm)に比べては短い。薬莢は.338 ラプアマグナム弾のものをネックダウンせずストレートケースとして仕上げたもので、前方に向かって僅かなテーパーがかかったのみとなっている。 ボルトアクションメカニズムはストレートプルで、ボルトヘッドはロータリーロックとなっている。銃身一体式のサプレッサーは輸送時やメンテナンス時には取り外せるようになっており、ブルパップレイアウトと相まってかさ張らない。バイポッドは折り畳み式のものが組み込まれており、ストックパッドとチークピースは射手に合わせて調節が可能。レシーバートップにはマウントレールを介して各種スコープが装着でき、バックアップとして折り畳み式のアイアンサイトも装備している。マガジンは脱着式の箱型で5連発となっている。 この銃はサプレッサーの付属しないMTs-558(MC-558)という民間モデルも存在する。前述の専用弾のほか、.300ラプアマグナムと.338ラプアマグナム仕様のもの(装弾数はいずれも5発)が発表されている。
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