ヘンリー M1860 / Henry Model 1860 【小銃】 †
M1860は、19世紀に登場したレバーアクションライフルで、設計者の名前をとって“ヘンリーライフル”とも呼ばれる(日本では戊辰戦争で使用されており、“ヘンリー銃”の名称で知られる)。製造・販売はアメリカのニューヘイブン・アームズカンパニー。同社のヴォルカニックライフルの発展型として、1850年後半にベンジャミン・タイラー・ヘンリーが設計した。 銃身下部にチューブラーマガジンを備え、レバーアクションによりブリーチローディング(後装式。銃身後部から弾薬を装填する)を行う。レバーを下げるとハンマーがコックされ、同時にマガジン内のスプリングにより弾薬が薬室に装填される。発砲後、再びレバーを下げるとレシーバー上部の排莢口から空薬莢が排出され、次弾が装填される、という仕組みである。M1860は手動のセイフティが付いておらず、ハンマーは露出式なので、ここに衝撃が加わると暴発する危険性がある。 1866年に製造中止になるまで、約1万4000挺が生産された。その後、ニューヘイブン社は、社名をウィンチェスターに改名。同時にウィンチェスター社初のレバーアクションライフルとして、M1860に改良を加えた「M1866」を発売する。M1860は、チューブラーマガジンの先頭から1発ずつ給弾する煩わしさ、フォアエンドが無いので添え手の位置に困る、という欠点を持っていた。そこで、レシーバー右側面にローディングゲートを設け、チューブラーマガジンを木製フォアエンドで覆うという改良が施された。M1866は砲金製レシーバーの色から、“イエローボーイ(Yellow Boy)”とも呼ばれる。 現在、M1860とM1866は生産はされていないが、イタリアのウベルティ社が両方のコピーモデルを製造・販売している。ただし、リムファイアではなくセンターファイアの弾薬を使用する。
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