USSR KS-23 / СССР КС-23 【散弾銃】 †
KS-23は旧ソ連において1971年に開発されたポンプアクション式散弾銃である。正式名称は「Карабин Специальный 23мм:(露)特殊作戦用23mmカービン」。カービン扱いとなっている理由はライフルドバレルを採用しているため。 1970年代、KS-23は刑務所での暴動鎮圧用装備として、当時のデジニトクマッシにおいてMVD(内務省)向けに開発された。仕様は4番ゲージ相当の散弾を使用し、催涙ガス弾頭を100〜150m程の距離において正確に撃ち込める精度を持つ物とされた。命中精度を追及するにあたってライフルドバレルを使用することが決定され、製造過程でハネられた23mm航空機関砲の砲身が流用された。製造はトゥーラ造兵廠で行われた。1980年代に多くの種類の弾薬と共にMVDや民警に採用され、ソ連崩壊後の現在でもロシアの法執行機関が暴動鎮圧用に装備している。 トリガーはシングルアクション、セイフティはクロスボルトタイプでトリガー前方に位置している。銃身下にはオーソドックスなチューブラーマガジンを有する。
また、PV-23(ПВ-23)という専用の空包を使って撃ち出す銃口装着式36mm迫撃砲"ナサトカ-6(Насадка-6)"と82mmの"ナサトカ-12(Насадка-12)"も開発され、これら用の催涙ガス擲弾として、それぞれ"チェリョームハ-6(Черёмуха-6)"と"チェリョームハ-12(Черёмуха-12)"も製作された。 バリエーションとして、着脱式ワイヤーストックとショートバレルに改めた近代化モデルの"KS-23M(上掲写真)"、着脱式ボックスマガジンやピストルグリップ等、大幅な改造を施したブルパップモデルの"KS-23K"、民間用に通常の滑腔銃身とした"TOZ-123"等がある。TOZ-123はクリントン政権時代にロシア製銃器のアメリカへの輸出が禁止されたことから、アメリカ市場では流通していない。KS-23Mはロシア特殊部隊でドアブリーチ用ショットガンとして現在でも運用中である。
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