US XM29 【突撃銃】 †
全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
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890mm | 5.5kg:要求値 (画像の試作型は約8kg) | 5.56mm×45 | 30 | S/F | ドイツ,アメリカ |
20mmグレネード | 6 | S |
M16やM4に替わる後継として、アメリカ陸軍が研究・開発を進めていた次世代歩兵銃。開発当初は計画名を指すOICWと呼ばれていたが、後に候補に選定されたアライアント・テックシステムズ社のプロトタイプに、試作コードである「XM29」の名前が与えられた。
XM29本体は、20mmグレネードランチャーと5.56mmアサルトライフル、そして火器管制システムの3つのコンポーネントから成る。このうち新口径のランチャーとカービンライフル部をH&K社が担当し、火器管制システムをブラシャーLP社が担当している。アライアント・テックシステムズ社は開発チームの統括と、ランチャーから発射される20mm空中爆発榴弾(HERB)の開発を担当した。
未来的な外観もさることながら「これ(XM29)1つで何でも出来る」をコンセプトに、レーザー測定器から夜間装置などのアクセサリに、塹壕に隠れた目標にも有効な空中炸裂式の新型擲弾を発射するグレネードランチャーなど、歩兵に必要な装備をすべて内蔵している。
しかし当然、重量やサイズもかなりの物となり、各種電子機器を稼働させるためのバッテリー確保の問題(噂では4〜5時間に1回再充電が必要だとか)も含めて、現状ではお世辞にも実用的とはいえない代物となっている。また、電子機器、及び、FCS(Fire Control System:火器統制装置)の実戦における耐久性も問題となった。
2008年までの実用化を目指したが、計画の大幅な遅れから2003年頃にXM29計画は分割され、ライフルモジュールのXM8と、擲弾モジュールのXM25として個別に開発計画が進められるよう再編された。
余談ながら、XM8共々あまりに未来的なデザインは、アメリカ軍兵器の研究開発を統括するピカティニー造兵廠の要職に、トレッキー*1が浸食し始めているからではないか、とネット上で憶測がささやかれている。
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