・作品解説
アメリカ、ロサンゼルスを舞台に、プロの犯罪者であるニール・マッコーリー(ロバート・デ・ニーロ)とLAPDの凄腕刑事であるヴィンセント・ハナ(アル・パチーノ)との戦いを描いたアクション映画。
マン監督が過去に監督したTV映画「メイド・イン・LA」のリメイク的作品である。
「事に及べば30秒以内に全てを捨てて逃げる」という犯罪のプロの意地を持ちながら、自分の仲間を傷付けた敵対者や裏切り者は決して逃さず血祭りに上げていくアウトロー・ニールの描写や、仕事一筋で家庭生活に大きな問題を抱えるハナ刑事を始めとする、影や悲しみを抱えた登場人物たちを描く骨太の人間ドラマである。
自分が追い掛けている容疑者であると承知の上でニールと会話し、互いの境遇に通じるものを感じつつも「決して逃しはしない」旨を告げるシーンはアル・パチーノの演技力が光っている。
上映時間全体からすればガンアクションの占める時間は少な目ながら、いずれのシーンも優れた演出で魅せてくれる。
特にロスの市街地をまるまる封鎖して撮影された、銀行前のストリートを舞台に繰り広げられる十分間に及ぶ大銃撃戦は、最大のハイライトシーンであると同時に映画史に残る一大シークエンスでもある。実銃と空砲を使用したことによる、ビル街に反響する銃声や、専門のトレーニングを受けた出演者達によるアクションは、後世の作品にも影響を与えている。クリス役、ヴァル・キルマーの鮮やかなリロードは必見。
ちなみに警察組と犯罪者組は、違った「癖」を演出するため、それぞれ別の指導者からトレーニングを受けている。使用する銃器も、警察は拳銃、散弾銃、セミオートの突撃銃に対し、犯罪者たちは違法改造のフルオート突撃銃を使用することで差別化が図られている。
使用者 | 銃器名 | 備考 |
ヴィンセント・ハナ警部補 | コルト オフィサーズ | − |
FN FNC | 銀行前での銃撃戦で使用 | |
モスバーグ M590 | 警官から拝借 終盤の空港近くで使用 | |
ニール・マッコーリー | シグザウエル P220 | .45 ACPモデル |
H&K USP45 | ヴァン・ザントの部下との取引現場で使用 | |
M654 | 輸送車襲撃時に使用 | |
M733 | A1系リアサイト・ケースディフレクター有りのアッパーレシーバー 銀行強盗時に使用 | |
クリス・シヘリス | H&K G3A3 | ヴァン・ザントの部下との取引現場で使用 |
M733 | A1系リアサイト・ケースディフレクター有りのアッパーレシーバー 輸送車襲撃時及び銀行強盗時に使用 | |
マイケル・チェリト | FN FAL | 輸送車襲撃時に使用 |
ベネリ M3 | ヴァン・ザントの部下との取引現場で使用 | |
IMI ガリルARM | 銀行強盗時に使用 | |
トレヨ | ノリンコ 56-1式自動歩槍 | 輸送車襲撃時に使用 発砲無し |
ウェイングロー | スター メガスター | 輸送車襲撃時はブラックモデル 終盤のホテルではニッケルメッキモデル |
ドラッカー巡査部長 | モスバーグ M590 | 銀行前での銃撃戦で使用 |
カザルス刑事 | M16A1 | A2系ハンドガード装着 銀行前での銃撃戦で使用 |
モスバーグ M590 | スラッグ弾 ドアエントリーに使用 | |
ボスコ刑事 | M16A1 | A2系ハンドガード装着 銀行前での銃撃戦で使用 |
シュワルツ刑事 | M16A1 | A2系ハンドガード装着 銀行前での銃撃戦で使用 |
ヴァン・ザントの刺客 | ステアー TMP | ヴァン・ザントの部下との取引現場で使用 |
LAPD警察官 | ベレッタ 92FS | 銀行前での銃撃戦で使用 |
モスバーグ M500 | ||
レミントン M870 |
・作品解説
『ヒート』のオリジナルにあたるTV映画。
物語の結末や一部の登場人物の名前の違いはあるものの、ストーリー展開などは殆ど『ヒート』と同じである。
使用者 | 銃器名 | 備考 |
ヴィンセント・ハナ | シグザウエル P226 | シルバーモデル |
フランキ スパス15 | 銀行前の銃撃戦で負傷したシュワルツから拝借 | |
ボビー・シュワルツ | フランキ スパス15 | 銀行前での銃撃戦で使用 |
ルー・カザルス | コルト XM177 | |
ボスコ | コルト XM177 | |
パトリック・マクラーレン | 1911 | − |
H&K MP5K | 銀行前での銃撃戦で使用 | |
マイケル・セリート | レミントン M870 | 輸送車襲撃時に使用 |
H&K MP5K | 銀行前での銃撃戦で使用 | |
ウェイングロー | 1911 | 輸送車襲撃時に使用 |
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