OVP ビラール・ペロサ M1915 / Villar-Perosa M1915【機関銃・短機関銃】 †
1914年に、イタリアの著名な小火器設計者アビエル・ベテル・リベリ・ディ・ボーモントが設計した小型機関銃。イタリア軍制式名称は「FIAT Mod.1915」だが、1915年からオフィシネ*1・ビラール・ペロサ(OVP)で生産されたことから、一般に「ビラール・ペロサ M1915」の名で呼ばれることが多い。 ビラール・ペロサは、ボルト回転時にコッキングハンドルがスロット内を移動する際の抵抗によって薬室の開放を遅らせるディレードブローバックで作動し、左右の機関部それぞれに計2つのトリガーを備えていた。軽いボルトと強いバネの影響で連射速度は片方の機関部あたり1200〜1500発/分にのぼり、左右合わせて分間3000発近い弾丸を発射できた。ただし、前述のとおり使用弾薬の関係で機関銃としては適さず、装弾方式も25連の箱型マガジンを2つの機関部上部にそれぞれ装着する方式だったため頻繁なリロードを必要とし、連射速度もさほど利点にはならなかった。なお排莢は機関部の下部から行う。 後に、単装化してライフルタイプの銃床とトリガーを備えた「ビラール・ペロサ M1918」という、より短機関銃らしいモデルが作られた。手持ち火器としてコントロールしやすくするため発射サイクルも低減され、特徴的なデュアルトリガーによるセレクティブファイアとなり、後方のトリガーでセミオート、前方のトリガーでフルオート射撃が行える設計だった。ただしマガジンは相変わらず機関部上部に据えられたため、新たに設けられたアイアンサイトは左にオフセットされた。
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