ブルーノ ZB26 / Zbrojovka Brno vz.26 【軽機関銃】 †
1926年にチェコスロバキア軍が制式採用した、ブルーノ造兵廠製の軽機関銃。シンプルなメカニズム、高い工作精度により、作動安定性が高く、どんな悪条件でも動くので『無故障機関銃』と呼ばれ、その後の機関銃開発に多大な影響を与えた。各国で数多くのライセンス生産や、コピーが生まれるに至り、大戦後もベトナム戦争や、数々の紛争に使用された。
有名な例を挙げると、ZB26シリーズをベースに、イギリス向けに.303ブリティッシュ弾仕様に改めたのがブレンガンである。装備更新されつつあるが、現在もNATO弾仕様に変更・改良された「L4」が後方装備として使用されている。
第二次大戦中、中国、ユーゴラスビア、リトアニアなど20以上の国々で使用され、1939年にドイツがチェコスロバキアを併合したのち、ドイツ軍もZB26をMG26として準制式化している。
また、中国戦線でこの銃に苦杯を喫した日本軍は『チェコ機銃』『ブルーノ機銃』と呼んで恐れ、鹵獲・輸入したものを準制式兵器として使用している。当時日本軍が使用していた十一年式軽機関銃は独特のホッパー式給弾と弾薬に油を塗らなければならない構造から砂塵の多い中国大陸で作動不良を多発させたのに対し、中華民国軍と国府軍の本銃は確実な動作を示した。後年、日本軍は陸軍造兵廠名古屋工廠において、ZB26を元に九七式車載重機関銃を開発している。
チェコスロバキアで戦後開発された発展型Vz52は、着脱式マガジンとベルト給弾のいずれも使用可能という、当時としては非常に先進的な設計であった。
モデル | 特徴 |
ZB vz.26 | チェコスロバキア軍採用型 |
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ZB vz.27 | ZB26の小改良型。ZB26と混同される事が多い。チェコスロバキア軍採用 |
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ZB vz.30 | 海外輸出型。各国軍によって様々な仕様がある |
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ブレンガン | ZB26シリーズのイギリス軍採用型。別項参照 |
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九七式車載重機関銃 | 日本による独自改良型。 |
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シャーテルロー M1924/29 | 戦前フランスによる独自改良型 |
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Vz52 | 戦後チェコスロバキア軍に採用された型。7.62mm×45弾仕様(チェコスロバキアの独自規格) マガジン・ベルト給弾とも使用可 |
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Vz52/57 | Vz52の7.62mm×39弾改造型 |
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Vz59 | 7.62mm×54R弾を用いる汎用機関銃型。ベルト給弾式 |
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Vz59N | 7.62mm×51弾仕様に改めた、上記の輸出モデル |
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画像"zb26k.jpg""zb26m.jpg"はMEDIAGUN DATABASE用に撮り下ろされたものです。