スタームルガー M77 / Sturm Ruger M77 【小銃】 †

　M77は、アメリカのスタームルガー社が開発した、ボルトアクションライフルである。同社の銃器設計者 L.ジェームズ・サリバンが1968年に設計した。スポーツ&ハンティング用としてポピュラーなライフルの一つである。
　スタームルガー社らしく、レシーバーはインベストメント鋳造で製作され、ボルト機構はモーゼルライフル由来のコントロールド・フィードとなっている。また、「アングルド・スクリュー」という独特な方法でレシーバーとストックを固定している。通常、固定用ネジはレシーバーに対して垂直にねじ込むものだが、M77ではフロント部のみ角度を付けてねじ込んである。同社によると、この固定方法だとレシーバーとストックの密着度が増し、より強固に固定することが可能だという。

　最初のモデルは、オリジナルのモーゼルではブレードタイプだったイジェクター*1が、プランジャータイプに置き換えられていた。レシーバー後端に設けられたマニュアルセイフティは、レバー形状からタングセイフティと呼ばれる、2段階式のシンプルなもので、トリガーシステムは、分解せずにトリガープルの調節が可能となっていた。また、スコープを装着するにはレシーバーに加工を施して、スコープマウントを直接ボルト止めする必要があったが、後述のマークII以降は、スコープマウントを装着するための溝が設けられた。　

　1991年には、改良モデルのマークIIが登場。プランジャータイプだったイジェクターを、モーゼルライフルと同様のブレードタイプに戻し、ボルトフェイスの形状も改めた。新しくなったセイフティレバーは、3段階*2となり、アジャスタブル・トリガーは廃止された。
　2006年には、現行モデルであるホークアイが登場した。ストックのデザインが一新され、マークIIで不評だったトリガーシステムは新型のLC6に置き換えられた。しかし、アジャスト機能は廃したままのLC6トリガーは、メーカーがアナウンスするような性能とはユーザーから見做されていないようである。

使用弾薬 †

　上記のように、対応する弾薬は他社製スポーツ&ハンティング用ライフル同様、様々なものとなっている。
　なお、アフリカンモデルでは、.300ウィンチェスターマグナム弾に加えて、 .338ウィンチェスターマグナム弾、.375ルガー(Ruger)弾、.416ルガー(Ruger)弾といったより強力な弾薬に対応している。装弾数はいずれも3発。

バリエーション †