全長(伸長時) | 重量 | 口径 | 装弾数 | 連射速度 | 発射形式 | 製造国 |
840(940)mm | 3.6kg | 5.56mm×45 | 30 | 560-640発/分 | S/F | アメリカ |
アメリカ海兵隊がM249の後継*1として採用している分隊支援火器。制圧火力よりも軽量さや扱いやすさを重視した分隊支援火器をコンセプトとし、IAR(Infantry Automatic Rifle)計画下で開発された。ベースとなっているのは、H&K社のHK416 D16.5RSモデルである。銃身長は16.5インチ(約420mm)で、外観上は、フルサイズに近いフォアエンドと、銃身長に合わせてバヨネットラグ*2が追加されたヘビーバレル以外は、HK416の最新モデルと大差は見られない。海兵隊員への支給のさいは、ナイツ社製のフリップアップ式アイアンサイトとトリジコン社製ACOGサイト、グリップポッドなどがセットされる。
IAR計画は2005年に始まり、2006年から、FN(SCARの分隊支援火器モデル)、H&K(HK416のバリアント)、コルトディフェンス、LWRC(M6A4)、ゼネラルダイナミクス(ウルティマックス100 MK.5)、パトリオットオードナンスの各社がトライアルに参加した。最終テストまで進んだのは、FN、H&K、コルトディフェンスの3社。
2009年、他2社のモデルを抜いたのはH&K社製モデル。5ヶ月間の最終テストを受けた後、2010年の夏、このHK416バリアントはM27の名称を与えられた。
M27 IARは、海兵隊における機関銃手(Automatic Rifleman)の大幅な機動力向上を意図した分隊支援火器であるため、M249に比べずっと軽量であり、精密射撃*3も可能となった。また大きな利点として、M4/M16の使用に習熟した兵士であれば多くの追加訓練を必要とせず運用を習得可能であり、ライフルの外観であるため敵の狙撃手に優先的に狙われることがないという特性がある。反面、機関銃クラスの制圧射撃能力を犠牲としたため、ベルトリンク給弾や素早い銃身交換などの機能は盛り込まれなかった。
トライアル中には、IAR用の50/100発クラスの大容量マガジンの採用も検討されていたが、海兵隊の求める「より軽量な分隊支援火器」という要求仕様にあてはまらないとして廃案となっており、従来の30連タイプが標準とされた。大容量マガジンメーカーのARMATACではM27向けの150連マガジン「SAW-MAG」を開発しており、ARMATACによるテストでは150発の連続射撃でもM27には問題はないとされている。
IARを携行する兵士は16〜21マガジン(480〜630発)の弾丸を携行可能となっており、銃自体が軽い分多くの弾薬を持ち運べるため、総火力では劣るものではないと考えられている。
しかしベースとなったHK416同様、マグプル製PMAGでの給弾に難があるという問題があり、M27IARの採用からしばらくして海兵隊においてPMAGの使用が禁止されるという事態も発生した。この問題は次世代のPMAG GEN3マガジンでは解決されたため、禁止状態は2016年に解除された。
アメリカ海兵隊はM27 IARの配備を進め実地テストを行っており、使用者からも高い評価を得ている。精度の高さから将来的にはDMRとしての運用も、現在検討されている。アメリカ陸軍では現在のところ同銃の採用予定は無い。
登場作品 | ジャンル | 使用者 | 備考 |
Breach | ゲーム | プレイヤー | ゲーム内名称「IAR」 Cマグ装着 ダットサイト装着 |
コール オブ デューティ: ゴースト | − | − | 項目参照 |
コール オブ デューティ: ブラックオプスII | − | − | 項目参照 |
バトルフィールド 3 | − | − | 項目参照 |
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