豊和工業 / HOWA MACHINERY,LTD †
愛知県に本社を置く日本の機械工業メーカー。
前身は豊田式織機株式会社であり、1941年に昭和重工業を合併して「豊和重工業」に商号変更した(「豊和工業」になるのは敗戦後の1945年から)。所在地と前身名が示す通り豊田(トヨタ)の流れを汲む企業だが、創業者が同じなだけで、その創業者も創業期の業績不振が理由で身を引いているため、直接的な関係は無い。
主業務は工作機械や機械部品の製造だが、兵器製造の歴史も古く戦前戦中は航空機部品や小火器の製造を請け負っていた。戦後も旧軍技術者を受け入れ自衛隊用小火器(特に小銃)の製造を一手に担い、九九式小銃の補修から、戦後初の純国産自動小銃である64式、その後継の89式小銃の開発・製造の他、カールグスタフ無反動砲や各種迫撃砲のライセンス生産も行っている。
ただし銃器製造の事は大っぴらにしたくない(または、できない)のか、銃砲部門のセキュリティ・クリアランスは高く、公式サイトでも銃砲製造の記述は触り程度に留めている。
民間向けには猟銃やスポーツライフルを製造しており、ゴールデンベアやヴァンガードは品質の高さから世界的にも有名。他にもAR18シリーズも製造していたが、1967年の「武器輸出に関する政府統一見解」から軍用モデルのAR18が生産中止となり、セミオートオンリーの民間型AR180もアイルランドのテロ組織(IRA)が使用していたことで問題になるなど、銃・企業共に不運な結果となった。
近年ではこれまでの経験を生かして、ローエンフォースメント(Law Enforcement/法執行機関)向けの高精度狙撃銃M1500等の製造販売を行っており好評を得ている。ただし、日本国の武器輸出に対する厳格な制限(前述の「武器輸出に関する政府統一見解」)をクリアするため直接的な販売活動は行わず、海外のメーカーにプレゼンテーションや販売を委託するケースが多くなっている(例えば米国等では、ヴァンガードがウェザビー社から販売されている)。
小銃 †
自動小銃(突撃銃) †
擲弾発射器 †
火砲(ライセンス生産含) †
- FFV M2
- 64式81mm迫撃砲(米軍の81mmM1迫撃砲を元に国産化。重量は大幅に軽量化されている)
- 81mm迫撃砲 L16(米陸軍正式名称M252。120mm迫撃砲 RTと併用して使用。)
- 107mm迫撃砲 M2(米軍供与分もあり。120mm迫撃砲 RTに更新されつつある。)
- 120mm迫撃砲 RT(フランスTDA社製MO120RTのライセンス生産)