RSAFエンフィールド XL64 / RSAF,Enfield XL64 【突撃銃】

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全長重量口径装弾数連射速度発射形式製造国
770mm3.89kg4.85mm×4920?発/分3/S/Fイギリス

 イギリスのエンフィールド造兵廠製の試作ブルパップアサルトライフル。「SA80 IW(インディビジュアル・ウェポン)」や「4.85 IW」とも呼ばれる。
 1950年代、ブルパップデザインと小口径弾の実用性を予見したイギリス軍は、.280ブリティッシュ弾を使用する試作ブルパップライフル「EM-2」を開発する。しかし、NATOの標準弾薬がアメリカ側の圧力で7.62mm×51弾に決定したことで状況は一変。元々小口径弾での運用を前提としていたEM-2では、強力なフルサイズライフル弾である、7.62mm×51弾を使用することができず、開発は頓挫。結局イギリス軍は、ベルギー製のFALのライセンスモデルであるセミオートマチックライフル「SLR(制式名L1A1)」を採用することになる。

 7.62mm×51弾がNATOの標準弾薬に決まったのも束の間。1960年代、ベトナム戦争で苦い経験をしたアメリカは、あっさり小口径弾と新型ライフルM16に方針転換する。この状況を見ていたイギリスは小口径弾の研究を再開するが、同じ轍は踏まないとして、独自に4.85mm×49弾を開発。1972年、この新弾薬を使用する試作ブルパップライフル「XL64」が完成した。ただし、作動機構は独自のものではなく、アメリカ製のAR18を参考としたショートストローク・ガスピストンによるガス圧作動とロータリーロック式ボルトだった。
 当時、多くの設計スタッフが銃器の専門家ではなく、またスタッフの定期的な異動が行われたためノウハウの維持が困難な環境ではあったが、コスト削減が取り沙汰される以前であったこともあり、制式モデルのL85A1と違い、当時の試作ライフル群は充分な信頼性を発揮していた。
 構成は後のXL70シリーズやL85A1及びL86A1に継承されるプレス製ボディとプラスチック製パーツからなるブルパップスタイルだが、共用可能なパーツはなく、細かな部分で外形は異なる。コントロールも、トリガー付近にクロスボルト式のセイフティを備える点は似ているが、セレクターもステンガン風のクロスボルト式で、セミ/フルに加え、3バーストにも切替え可能だった*1

 ライフルバージョンのXL64とLSW(ライト・サポート・ウェポン)バージョンの「XL65」が試作されたほか、当時は右利きと左利き双方への支給が計画されており、左利き用の「XL68」及びLSWの「XL69」が作られている。

 ベルギーが開発した高性能小口径弾"SS109弾"がNATOの新標準弾薬に制定されると、エンフィールド造兵廠は、4.85mm×49弾を諦め、この新弾薬に対応したXL70(LSWモデルはXL73)の開発を始める。このXL70シリーズでほぼ、のちのL85A1及びL86A1同様の外観となり、小改修を経て制式化に至っている。

登場作品ジャンル使用者備考
AKIRA映画ネオ東京アーミー兵
The Punisher (MAXレーベル)漫画壁に掛けてある
カバーイラスト
うぽって!!項目参照
コール オブ デューティ: ブラックオプス項目参照
ルパン三世項目参照

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*1 レシーバーの刻印はA(Automatic) R(Repitition) 3(3burst) となっていた。

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Last-modified: 2022-10-26 (水) 23:01:35 (711d)