ロス・ステアー M1907 / Roth-Steyr M1907 【自動拳銃】
M1907は、オーストリア=ハンガリー帝国が1909〜1945年に使用していた、ストライカー方式の自動拳銃である。 作動方式はショートリコイル、閉鎖方式はロータリーバレル。可動式のスライドを有しておらず、本体後部のボルトノブを引くとストライカーをハーフコック、トリガーを引き切るとフルコックされるという仕組みである。 1900年、弾薬会社で働くゲオルグ・ロスとカレル・クルンカの両名が設計を行った。1906年に実施されたオーストリア=ハンガリー帝国軍の制式拳銃トライアルにおいて、M1907の名称で採用が決定される。彼らの会社は銃器製造の設備を持っていなかったので、同国政府が銃のパテントを買い取り、オーストリアのŒWG(Österreichische Waffenfabriksgesellschaft:オーストリア兵器工場共同体、の意。後のステアー・マンリッヒャー社)と、ハンガリーのFÉG(Fegyver és Gázkészûlékgyár。兵器および機械工場株式会社、の意)の2社に製造を発注している。1908〜1914年に99,000挺が製造された(ŒWG製の軍納入数は59,334挺、FÉG製の軍納入数は38,213挺、残りは民間市場で販売)。オーストリア=ハンガリー帝国以外にも、ユーゴスラビア、イタリア、チェコ、ポーランドなどでも使用された。
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