ガビロンド ルビーピストル / Gabilondo Ruby Pistol 【自動拳銃】 †
ルビーピストルは、スペインのガビロンド・イ・ウレスティ(Gabilondo y Urresti。後のLlama社)社が1914年に開発した、シングルアクション式の自動拳銃である。開発にあたっては、ジョン・ブローニングが設計したFN製の自動拳銃「M1903」を参考にしている。 作動方式はシンプルブローバック。ハンマーは内蔵式。トリガー上部にマニュアルセイフティ、グリップ底部にマガジンリリースレバーを備えている。後期モデルになると、スライド左側にリベット止めのノブが追加された。これは、フランス軍が使用しているホルスターがタイトな作りの為、銃を抜いた際にセイフティが解除されてしまうことへの対応策である。ノブの高さがある分、ホルスター収納時に銃の左側が少し浮くようになっている。 第一次世界大戦の勃発に伴い、早急に軍用拳銃を欲したフランス軍は、スペインのガビロンド社にルビーピストルの大量発注を行う。しかし、同社には大量生産の設備が無かったため、スペイン国内の複数の銃器メーカーに下請け発注を行う。それでも製造が追いつかないので、町工場規模の無名メーカーにまで声をかけていたという状況であった。結果として、50社を超えるメーカーで無数のモデルが製造され(最終的に75万挺が製造)、それらの銃はガビロンド製のものと区別して「ルビータイプ・ピストル」と呼ばれるようになった。下請け発注で製造されたモデルの中には、粗悪な材質や荒い仕上げ、暴発の危険性があるなど、低品質な代物も数多くあった。
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