シグザウエル P365 / SIG Sauer P365 【自動拳銃】 †
モデル | 全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 製造国 |
P365 NITRON MICRO-COMPACT P365 SAS | 148mm | 500g | 9mm×19 | 10/12/15+1 | アメリカ |
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P365 X | 152mm |
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P365 XL | 168mm | 588g | 12/15+1 |
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P365-380 | 148mm | 500g | .380ACP | 10/12+1 |
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シグザウエルから2017年に発表されたストライカー式ポリマーフレーム自動拳銃。同社のP320と同じFCU(ファイアーコントロールユニット)+グリップモジュールという構成を引き継いでいるが、コンシールドキャリー*1向けのサブコンパクトピストルとして再設計されている。
「365」は1年365日から来ており、毎日携行する拳銃という意味合いが込められている。
米軍採用など一定の成果を収めたP320であったが、スパーレスハンマー式のP250と共有のグリップモジュールを採用した結果ストライカー式拳銃としては大柄かつボアアクシスが高くなってしまっていた。当初P320に存在していたサブコンパクトモデルではこの欠点が大きく露呈した。
P365はコンパクトなマガジンを初めに設計し、マガジンに合わせてグリップモジュールやFCUを設計するという大胆な設計手法が取られた。その結果、同じ装弾数・ほぼ同じサイズを持つグロック 26と比べ圧倒的に薄くなっている。マガジンは標準の10発の他、グリップエクステンション付の12発・15発マガジンが存在している。口径は9mmのみだが、+P弾にも対応する。
2018年と2019年には全米で最も売れた拳銃に輝き、元となったP320に負けない成功を収めている。
成功の裏で問題もあり、発売当初夜光サイトが十分な光量でないと不満が多く、まもなくX RAY3サイトに変更されている。また初期にはファイアリングピンに不具合を抱えていた。
通常モデルの他のバリアント以外には以下が存在する。
・SAS(SIG Anti-Snag)
2019年10月に追加されたスナッグフリー(引っ掛かり防止)モデルで、サイトを含めあらゆる突起が無いよう設計されている。サイトはMeprolight社製のFT ブルズアイサイトという特殊なリングサイトを採用している。サイト全体はピストルダットサイトマウントのような平らな形状で前後サイトが一体化している。光ファイバーで照らされた点型のフロントサイトと超小型のリングサイトの組み合わせによりダットサイトのような感覚で直感的に照準が可能とされている。特にP365SASの場合はブルズアイサイトがすっぽりスライドに埋まるよう設計されており、引っ掛かりを無くしている。
・XL、X
XLは2019年6月に追加された大型モデルで、スライドとグリップが大型化されている。このため装弾数は12発からとなっている。グリップのビーバーテイルは標準より延長された。トリガーはP320のXシリーズと同じくフラットトリガーが採用されている。
Xは標準P365と同じサイズでビーバーテイルやフラットトリガーなどの要素を採用したモデルで、2021年に追加された。XL、X共に「ROMEO ZERO」と呼ばれるシグザウエル製ダットサイトを標準装備したモデルもある。
・380
.380ACP弾を使用するモデルで2022年2月に追加された。サイズは通常モデルそのままで、より撃ちやすいものとなっている。
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