警察の経営が民間企業オムニ社に委ねられている近未来のデトロイト。
地元警官のマーフィはある事件の捜査中に犯人一味に惨殺されてしまう。マーフィの遺体はオムニ社に回収され、サイボーグ警官・ロボコップとして蘇ったのだった。
デトロイトの治安を取り戻す切り札として活躍を続けるロボコップ。しかしある日、失ったはずの『マーフィ』の記憶が蘇り始める。自分を殺した凶悪犯・クラレンスを追い始めたロボコップは、やがてクラレンスの背後に親会社オムニの幹部が潜んでいる証拠をつかむ。
黒幕ジョーンズを逮捕すべくオムニに乗り込んだロボコップだったが―――。
ロボコップのデザインには(実際の経緯は明らかでないものの)日本の特撮TV番組『宇宙刑事シリーズ(メタルヒーローシリーズ)』の影響がうかがわれるが、実弾飛び交う内容とヒーローの(ロボだけに)超人的なガンプレイ(背後の敵を振り返りもせず撃ち倒す、など)は、良い意味でアメリカ的、あるいはマカロニウェスタン的。特に1作目はポール・バーホーベン監督の趣味(?)で少々グロテスクな表現も目立ったものの、娯楽作品として大成功を収め、3本の劇場版に加えて、1時間枠でのTVシリーズも製作されている。また、デザインへの親近感もあってか日本での人気も上々で、後に『機動刑事ジバン』のジバンや『仮面ライダーBLACKRX』のロボライダーなどにデザインや独特の動作*1が逆輸入された。
この作品中で登場したロボコップことマーフィーの愛銃であるオート9は、M93Rをベースに作られたプロップガンで、その威圧的な外見で人気が爆発した。
なお、3作目のオート9発砲シーンでは、諸般の事情からM92Fをベースに製作されたプロップが使われており、銃の構造の関係から3点バーストは再現されず、フルオートとなっていた。このM92Fベースのオート9は、のちに映画「シン・シティ」でブルース・ウィリス演じるハーティガンの銃としても登場している。
余談ながら、このロボコップ。実際の経緯は不明だが、日本のCM、それもSFとは無縁なある食品会社のCMに顔を出していた時期がある。
使用者 | 銃器名 | 登場作品 | 備考 |
ロボコップ | オート9 | 1〜3 | 大型サイト コンペンセイター装着 スタビライザー装着 セミ/バースト切り替え可能 装弾数50発 *3作目はM92Fベースでフルオート |
コブラ アサルトキャノン | 1 | ED209を攻撃 おそらくクラレンスの物 | |
パウザ P50 | 2 | ロボコップ2号を攻撃 | |
アレックス・マーフィー | シグザウエル P226? | 1 | − |
H&K P9S | 1 | カーチェイス時,ルイスから借用 P226と二挺拳銃 | |
アン・ルイス | シグザウエル P226? | 1〜3 | − |
コブラ アサルトキャノン | 1 | クラレンスの物を奪取 | |
ベネリ M3 | 2 | ロボコップ2号を攻撃 | |
クラレンス・ボディッガー | IMI デザートイーグル | 1 | 8インチ |
コブラ アサルトキャノン | 1 | 対ロボコップ用にジョーンズが与えた物でその時のセリフから軍用と思われる。 | |
エミール | MAC M11? | 1 | ガソリンスタンド強盗時,コンペンセイター装備 |
コブラ アサルトキャノン | 1 | クラレンスの項参照 | |
ジョー | コブラ アサルトキャノン | 1 | |
レオン | イサカ M37 | 1 | 冒頭でバンからマーフィーに発砲 ピストルグリップ |
IMI デザートイーグル | 1 | ディスコでロボコップに向ける 発砲無し | |
コブラ アサルトキャノン | 1 | クラレンスの項参照 | |
ジョーンズ | IMI デザートイーグル | 1 | 会長を人質に取る時に使用 シルバーモデル,発砲無し |
ロン・ミラー元議員 | IMI ウージー | 1 | 市庁舎立てこもり時 |
コンビニ強盗 | スターリング Mk2? | 1 | カービンモデル(ロングバレル) ロボコップに銃身を曲げられる |
警官 | マーベリック M88 | 1 | ロボコップ攻撃時に使用 |
ステアー AUG | 1 | 同上 | |
ホッブ | ボートマン M21? | 2 | 折り畳み式SMG |
ホブ・ミルズ | IMI デザートイーグル | 2 | シルバーモデル,6インチ |
強盗 | FFV AT4 | 2 | 冒頭でロボコップの乗るパトカーを攻撃 |
ロボコップ誕生から10年。オムニ社管理の下、『世界でもっとも安全な町』へと変貌を遂げたデルタ・シティ。しかし、その影で腐敗は進行していた。野心あふれる二人のオムニ幹部、ダミアン・ロウとサラ・ケーブルの強引な権力闘争、そしてかつてオムニを追われたマッドサイエンティスト・ケイディックの復讐劇が、オムニとデルタ・シティを破滅へと導いていく。
その混乱と闘争の渦に、10年間町の治安を守り続けたロボコップ―――アレックス・マーフィーと、成長し、今やオムニ幹部へと出世した息子ジェームズ・マーフィーも巻き込まれていく。そして、邪魔者となったロボコップを抹殺すべく送り込まれたのは、マーフィーのかつての同僚、ジョン・ケーブルを改造した新型ロボコップだった―――。
前作から10年後という設定で新たに制作されたTVシリーズ(90分枠・全4話)。
おなじみ低俗路線丸出しのCMシーンなどは引き継がれているものの、全体的には巨大企業やテクノロジー、そして『人間』の暴走を描いたシリアスな内容。改造前のマーフィーを描く回想シーンもあり、ちょっとした刑事ドラマ的な迫力である。前のTVシリーズでは排除されていた流血・暴力シーンも復活している(映画版には及ばないが)。
ややテンポの悪いところもあるが、アクションシーンも気合いが入っており、二挺のオート9を操る新型ロボコップや、ロボコップ同士のメキシカン スタンドオフなど、新たなトレンドを取り入れた見せ場も多い。
日本ではTV放映はおろかビデオレンタルもされなかったため知名度が低く、また『例のテーマ曲』が使われないなど寂しい面もあるものの、なかなか見応えのあるシリーズとなっている。
使用者 | 銃器名 | 登場話 | 備考 |
ロボコップ | オート9 | 1〜4 | − |
ロボコップ002 | オート9 | 2〜4 | 二挺拳銃 |
アレックス・マーフィー | グロック 19 | 1 | 改造前,回想シーン |
ジョン・ケーブル | グロック 19 | 1 | 回想シーン |
アン | レミントン M870FS | 4 | パトカー攻撃時に使用 |
警官隊 | H&K MP5A3 | 2 | ロボコップ攻撃時に使用 |
システムサポート (ロボコップ捕獲部隊) | IMI ウージー | 3 | − |
スタームルガー ミニ14 | 3 | クラレンスの物を奪取 |
第1作。序盤のクラレンスのアジト、マーフィーがエミールを追いつめて;
“Go ahead and do it. Dead or alive, you're coming with me.”
(やってみろ。殺してでもしょっ引いてくぞ)
中盤でも飛び出し、ロボコップが自分の過去を知るきっかけとなるセリフ。 『プライム・ディレクティヴ』にも同様のセリフが出てくる。
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