H&K社が1970年に開発したダブルアクションピストル。「S」は「Spannabzug」の頭文字で、ダブルアクショントリガーのことを意味する。
同社の主力モデルであるG3やMP5?と同じローラーロッキングシステムが組み込まれ、バレル固定式のために、命中精度が高い。
フレームの一部(フレーム前面下部からトリガーガード、グリップのフロントストラップまで一体成型)が開発当時としては珍しいプラスチック製で、プラスチックという素材をグリップ以外に使用した最初の事例(フレームからグリップに至るまでプラスチックで一体成型とする設計は、1972年登場のVP70が最初)である。
コンベンショナルダブルアクションながら、ハンマーは内蔵式となっている。このため、ハンマーを手動でコックしてシングルアクションで発砲するためのハンマーコッキングレバーが、フレームの左側面に設けられている。
スライド左側面のマニュアルセイフティは、トリガーやハンマーをロックするのではなく、内部のファイアリングピンをロックする仕組みである。これにより本銃は、セイフONでトリガーを引けば、ハンマーがファイアリングピンを勢いよく叩いてデコッキングされるという、射手をヒヤヒヤとさせるデコック方法となっている。
9mm仕様以外にも.45ACPや.30ルガー弾仕様のモデルが存在する。P9Sがロングストロークのダブルアクションであるのに対し、P9というシングルアクションのモデルもあった。生産は1978年頃まで継続していたらしいが、現在はどのモデルも生産終了のようで、H&K社のカタログに掲載されていない(ただし、ギリシャではEP9Sの名でライセンス生産が継続しているらしい)。
ドイツ警察の一部で採用された他、サイレンサーを装着できるよう銃身を延長した.45ACPモデルが、アメリカ海軍特殊部隊・SEALで少数使用されたと言われるが、いろいろと凝った設計のわりには狙いのはっきりしない銃だった。
登場作品 | ジャンル | 使用者 | 備考 |
007 消されたライセンス | − | − | 項目参照 |
ウォンテッド | − | − | 項目参照 |
エロイカより愛をこめて | 漫画 | エーベルバッハ少佐 エロイカ KGB構成員 | 減音器を使用することもあり 少佐から借りたもの 減音器付き |
ゴルゴ13 | − | − | 項目参照 |
ザ・メキシカン | − | − | 項目参照 |
特攻野郎Aチーム | − | − | 項目参照 |
マスク | − | − | 項目参照 |
野獣教師 | 映画 | 学校の警備員 不良 | − |
未成年J | 漫画 | 春日部 | 1巻 |
闇のイージス | − | − | 項目参照 |
ユニバーサル・ソルジャー | − | − | 項目参照 |
ロボコップ | − | − | 項目参照 |
ワイルド7 | − | − | 項目参照 |
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