シグ モンドラゴンM1908 / SIG Fusil Porfirio Díaz Sistema Mondragón Modelo 1908 【自動小銃】 †
モンドラゴンM1908はメキシコのマニュエル・モンドラゴン将軍によって19世紀末に設計され、スイスのシグ社によって生産された自動小銃である。 メキシコ近代化の父、ポルフィリオ・ディアス大統領により、『メキシコ人として世界のどの国よりも早く立射・連射が可能な小銃を設計せよ』との命を受けたモンドラゴン将軍は、ストレートプル・ボルトアクション式の連発銃、M1893を完成させる。モンドラゴン将軍はその後も開発を続け、1904年にはアメリカに「小火器(Firearm)」の設計を出願。1907年にこの特許を取得した。口径は最終的にメキシコ軍制式の7mm×57モーゼル弾へと改められた。そして1908年、メキシコ政府はこの新型小火器「1908年型モンドラゴン式ポルフィリオ・ディアス小銃」4000挺の生産をシグ社に依頼した。 しかし、M1908の生産がスタートしたころメキシコでは政情不安が進行し、1910年にはメキシコ革命が勃発。1911年、政権を追われたポルフィリオ・ディアス大統領はフランスへ亡命。M1908は最終的に約1000挺が納入されたものの信頼性に難があり、新政府により残りの発注はキャンセルされてしまった。 数奇な運命を辿ったM1908小銃であったが、この銃の国産化の動きを発端としてメキシコの銃器製造技術の下地が形成され、1933年には完全国産のメンドーザRM2軽機関銃を完成させて量産させるなど、メキシコの銃器史の中では重要な役目を担った銃でもある。
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