US M7 小銃擲弾発射器 / US M7 grenade launcher 【擲弾発射器】 †![]() M7は銃口に差し込んで着剣装置に留め金をかけて取りつけ、チューブ内径22mmのソケット式ライフルグレネードを射出できるようにするアタッチメント(銃口装置)である。また、M7を取り付けたままでも、通常の小銃射撃も可能となっている。M1903やM1ガーランドに取りつけ可能で、第二次世界大戦及び朝鮮戦争で、米軍において広く使用された。 銃口に差し込むチューブ形部分の表面には根元から先にかけて、射程調整用で1〜6までの数字が書かれた溝がモールドされている。同じ射角の場合、数字が小さい溝までグレネードを差し込むほど、射程が長くなるようになっている。尖端付近には、差し込んだグレネードを誤って落とさないようにするため、リング状の抜け止めバネが取りつけられている。 ![]() 初期の頃は射出する弾頭として、ユニークなグレネード・アダプターが使われた。これは安定翼つきチューブのてっぺんに、複数の爪が付属したカップが載ったもので、このカップに手榴弾を載せ、爪にはさんで固定する。爪のひとつにクリップが付属しており、このクリップに手榴弾の安全レバーを通しておく。このクリップは発射衝撃で脱落するので、事前に安全ピンを抜いておけば、飛翔中に手榴弾の安全レバーが外れ、雷管を打つ仕組みとなっている。熟練した射手が使えば、正確に180m先の目標に手榴弾を撃ちこめたという。*1 その後は第二次世界大戦中に、現在使われているものに近い、独立した弾頭のグレネードに改良されていった。弾種も対人用にみならず、対戦車、煙幕、照明など多種多様な弾頭が用意された。*2 現在、ライフルグレネードのチューブ内径22mmはNATOにおいて共通規格とされ、それにあわせて西側制式小銃の多くは、フラッシュハイダーやコンペンセイターの直径が22mmに統一されており、NATO加盟国間でライフルグレネードを共用することが可能となっている。
このページの画像は米軍補給カタログ「TM 9-1005-234-14P」から転載しています。
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