イタリア王国 チェイ=リゴッティ / Cei-Rigotti 【自動小銃】 †
チェイ=リゴッティ(Cei-Rigotti)ライフルはイタリア王国のアメリゴ・チェイ=リゴッティ少佐によって1890年代から1900年頃の間に開発された自動小銃である。一部ではチェイ・ガス・ライフル(Cei gas rifle)と呼ばれることもある。 作動方式はショートストローク・ガスピストンで、バレル下にガスチューブを備えている。他の黎明期の自動小銃同様、ストレートプル・ボルトアクション機構にガスピストンを繋いで自動化したような機関部となっており、射撃時にハンドルごと前後して装弾と排莢を行う。ただし後発のものと比べ、チェイ=リゴッティは既存のボルトアクション小銃をガスピストン化したものではなく、銃自体は一から新しく作られた点が特徴的である。マガジンは単体で脱着が可能なものの、取り外しには先にトリガーアセンブリの取外しが必要となるため、基本的にストリッパークリップを用いて給弾を行う。画像などで多く見かける小型マガジンの他にもイギリスでの評価試験の際に用いられた大型マガジンも存在し、最大で50連のマガジンも存在する。使用する弾薬は6.5mm×52カルカノ(マンリッヒャーカルカノ)弾だが、7.65mm×53アルゼンチン(ベルジャンマウザー)弾仕様等も製作された。 モンドラゴンM1908やロシニョールENT、ウィンチェスターM1907等といった他の黎明期の自動小銃よりも登場が早く、それらの中でも比較的小型軽量であったが、その分研究も十分ではなく、動作は不安定であったようだ。イタリアやイギリスなどの国で軍の性能評価を受けたが、どの国でも制式採用されることは無かった。総生産数は100挺ほどと見られている。
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