MAS M1873 【回転式拳銃】
M1873([仏]Modèle 1873 or Mle 1873)は、1873年にフランス軍に採用された同軍初のサービスリボルバーである。アンリ=グスタフ・デルビンとJ.シャメローの2人の設計者の名前を取って、“シャメロー・デルビンリボルバー(Chamelot-Delvigne Revolver)”とも呼ばれる。 1870年にプロイセン王国との間で起きた普仏戦争の結果、従来の慣例的な戦い方では時代遅れだと気付いたフランス軍は、効率的な訓練法や装備の近代化(小火器や砲術)を推進する。兵士のサイドアームが“剣”から“拳銃”へ変わりつつある時代の中で、シャメロー・デルビンリボルバーが誕生した。1873年から1887年間に、MAS(サン=テティエンヌ造兵廠)で約337,000挺が製造された。後に制式拳銃の座はM1892に譲ることになるが、二度の世界大戦でも相当数が使用された。第二次世界大戦期、占領下のフランスではレジスタンスの間にも普及していた。 ソリッドフレームのシャメロー・デルビンリボルバーでは、装填・排莢はフレーム右側のローディングゲートから1発ずつ行う。暴発防止策としてダブルアクション機構が組み込まれているが、当然トリガープルも重くなるので、ダブルアクションで狙いを付けるのは困難だった。弾薬は黒色火薬カートリッジを使用。薬莢長が短い(17mm)ので装填の際に手間取ることが多い。
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