モンスター/MONSTER †
全18巻,小学館,浦沢 直樹
1986年、西ドイツ――
ある有名病院に2組の患者が担ぎ込まれた。1人は頭を撃たれた重傷の少年でもう1人は市の有力者。その病院には1人の天才的脳外科医と評される男が居たが、男は自分の信念を貫き院長の指示を無視し少年の命を救った。その有力者の命と、嘱望された男の未来を引き替えに。
だが事はそれだけでは終わらなかった。その後、謎の変死を遂げる院長たちに、姿を消す少年とその双子の妹。結果的に閉ざされた道が再度開かれた件の男はその後も順調に医師の道を進むのだった。
そして9年後の1995年、男の前にモンスターが現れる。
『言ったよね。「あんな奴、死んだほうがマシだ」って』
男は驚愕する。その言葉は、かつて男が、眠る少年を前に吐いた院長への呪いの言葉。そう、これまでの事件は全てモンスターの仕業だったのだ。男は立ちつくす。「僕がモンスターを蘇らせてしまった……」
男の名前は天馬 賢三。
自ら蘇らせてしまったモンスター――9年前に命を救った少年――の命を絶つべく、モンスターを追う。
人間の内面に潜む闇を最大限に増幅させた青年ヨハン リーベルトが目論む「名前のない世界」と、 それを阻止しようと彼を追い続ける天馬 賢三とヨハンの妹であるニナ フォルトナーがドイツ、チェコを彷徨う。
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