片手で使用できる、携帯を目的とした小型銃器の総称。日本の報道メディアでは短銃やけん銃とも呼ばれる。また江戸時代には短筒と呼ばれていた。
サイズの関係上から通常は威力の低い拳銃弾が用いられる。
他の火器と比べ小さく安価で市場で多く流通するため、各銃器メーカーが最も力を入れる分野となっている。その使用法は護身用、スポーツ競技用、観賞用など多岐に渡る。
先込め式に始まり、薬莢の発明、中折れ式を経て、回転式拳銃(リボルバー/Revolver)、自動拳銃の順で登場した。
現在は回転式拳銃と自動拳銃が一般的で、民間では作動の信頼性から回転式拳銃を、軍や特殊部隊では装弾数を重視し自動拳銃を使用することが多い。しかし、近年、技術の発達から自動拳銃の信頼性は高い物となり、幅広く使用されるようになっている。
昔の回転式拳銃は、弾丸、火薬、雷管を個別に装填するパーカッション(管打)式が主流であった。この方式を採用した回転式拳銃はパーカッション・リボルバーと呼ばれ、コルト M1851などが有名。
1850年代にS&W社によって金属性薬莢が発明されてからは、コルト SAAやS&W M29に見られるような現在の形になった。
近年はベレッタ、シグザウエル?、グロックのような、ダブルカラムによる多弾倉で、9mmパラベラム弾を使用する中型自動拳銃が主流である。
米国ではストッピングパワーに対する考えから、.45ACP弾や.40S&W弾といった大口径拳銃も人気があり、これらの口径にも対応したモデルも多い。また、一部の法執行機関などでは、任務の特殊性から機関拳銃といったものも採用されている。
なお、.44マグナムをはじめとする大口径拳銃弾を発射可能な大口径ハンドガンがいくつか存在するが、これらはダーティハリーなどで見られるような「自動車のエンジンを破壊して停止させる」ほどの威力は実際には無い。自動車のエンジンなどの厚い鋼鉄製の物体を貫通するには重機関銃などで使用される.50BMG程度の威力が必要である。
過去に日本の警察官が.38spl弾を用いて自動車を停止させた事例があるが、これは自動車の前面開口部にある比較的脆弱なラジエーター(冷却装置)を貫通、破壊したためであった。
しかしながら自動車のドアを貫通するだけならば9mmパラベラム弾でも可能であるため、映画でよく見られる車を盾にして銃撃を防ぎきる事は難しい。
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