コッキングハンドル(棹桿) / Cocking handle

 ボルト(遊底)を操作するための部品。槓桿(こうかん)コッキングレバーチャージングハンドルボルトハンドルなどとも呼ばれる。
 後進操作によってボルトを後退させ、薬室の解放と(発砲後であれば)排莢を行う。続く前進操作によってボルトが新たな弾薬を押し出し、薬室に装填(チャージング)する。コッキングも一連の操作の前後いずれかのタイミングで同時に行われる。

 ボルトアクション式ではボルトにハンドルが直付けされたものが基本だが、自動式では、ボルトの前進はリターンスプリング頼りとして、ハンドルを独立させ後退操作のみとするものもある。
 ハンドル独立式は、発砲時に高速で前後動するボルトから伸びたハンドルによって射手が負傷するのを避けるための設計である。ただし、これだと不完全閉鎖時にボルトを手動で前進させることが出来ないことから、ハンドルとは別途ボルトを手動で前進させるための機構=ボルトフォワードアシストが搭載されているものもある。M16のA1以降装備されたボルトフォワードアシストノブはチャージングハンドルとは独立したノブを押し込むことでボルトの閉鎖を行う。またAUGは射手が任意にボルトとハンドルを直結し手動で前進させる仕組みとなっている。
 しかしこのフォワードアシストは「不調になった銃を強引に射撃可能状態にしている」ものであるため、機械的に更なる負荷を強いることで銃の破損状態を悪化させる可能性がある(このため、M16開発者のユージン・ストーナーらは、米陸軍のフォワードアシスト導入要求に反対していた)。

 ハンドルはボルトアクションではボルト後端に取り付けられ、右手で操作する仕様が一般的である。
 自動式では様々で、排莢口からそのままハンドルを伸ばし、右手での操作を前提としたレシーバー右側面(AKシリーズL85等)、左右からいずれからも操作可能なレシーバー上側(64式小銃FAMAS等)やレシーバー後端(M16/AR15シリーズ)、フォアハンドの左手で操作するレシーバー左側面(FAL等)やハンドガード付近(G3シリーズ等)となっている。
 ポンプアクション式の銃ではスライドするフォアエンド、レバーアクション式の銃ではトリガーガードと一体となったループレバーがコッキングハンドルの役割を果たしている。

 FPSゲームでは、本来ハンドルが右にある銃を、外観ごとそっくり左右反転させているモデルを使用するケースがある。これは(単純に考証ミスの場合もあるが)プレイヤーの銃が画面に大きく表示される都合上、コッキング等の動作を見やすくすることで画面映えを良くしたり、右ハンドルではアニメーションが複雑になりがちなコッキング動作を簡略化もしくは共通化する目的がある。
 


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  • 作成者です。もし管理者様が見ていらっしゃったら名前を間違えてしまったのでページ名を「コッキングハンドル」にしていただけると幸いです -- 2021-01-23 (土) 03:00:01
  • ページ名を変更しておきました -- 2021-01-23 (土) 06:17:53
  • すみません。ありがとうございました。 -作成者 -- 2021-01-23 (土) 12:48:07
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