RSAFエンフィールド ブレン / RSAF,Enfield BREN 【軽機関銃】

BREN MK.I 初期型
モデル全長重量口径装弾数発射速度製造国
Mk.I1133mm10.04kg7.7mm×56R30/100500発/分イギリス
L4A11133mm8.68kg7.62mm×5120/30

 1938年に開発されたイギリス製軽機関銃
 1920年代後半、軽機関銃の採用トライアルを行っていたイギリス軍は、チェコ駐在武官から、チェコスロバキアのブルーノ(Brno)国営工廠が開発した軽機関銃ZB26の報告を受けた。興味を持ったイギリス軍がZBを輸入し、トライアルに参加させてみたところ、ZBは予想以上の高評価を獲得した。そこでイギリス軍は、ZBをイギリス用に改良したモデルの設計をブルーノに依頼し、ブルーノはZB26の改良型であるZB30をベースに、イギリス軍制式である7.7mm×56Rを発射出来るよう設計変更を行ったZGB30を開発。トライアルで欠点が洗い出され、改良を加えられたZGB34が制式採用となり、RSAF,エンフィールドが製造権を得て生産した。「ブレン」とは、この、「ブルーノ(Brno)」と、「エンフィールド(Enfield)」を組合わせた造語である。
 弾薬に難があったものの故障は少なく、かつ銃身の交換が容易で信頼性の高いブレンガンは、第二次大戦でイギリス軍の制式機関銃として活躍。中隊・分隊支援火器として以外にも戦車や装甲車の車載機銃や航空機銃、重機関銃の代用として三脚付きでも使用された。
 
 戦後になりイギリス軍の制式小銃弾がNATO標準の7.62mm×51弾へと変更されると、既存のブレン系機関銃は銃身とボルト、マガジンを7.62mm×51弾用に交換して、L4へと名を変えてイギリス軍で使用された。またL4のマガジンはL4A1とL4A6がFALと、それ以外のモデルでL1A1と共用可能であり、SASなどの特殊部隊はしばしばL1A1にL4用30発マガジンを用いていた。

 後継の汎用機関銃としてはL4をベルト給弾化したX11も試作されたが、こちらはFN MAGに敗れた。しかしMAGが採用された後でも、ジャングルなど重くて長いL7を扱い辛い地形の多い極東地域などではL4が長らく好まれ、後にL86LSWFN ミニミへの更新が完了するまで、なんと1990年の第一次湾岸戦争に至っても僅かながら配備され続けられていた。
 さらにインドやパキスタンなどの旧英領諸国では現在も現役兵器として使用されている。

モデル特徴
Mk.I1938年登場。チェコの設計を元にしたブレンガンの基本形、大半がダンケルク撤退の際に放棄された。
Mk.II1941年登場。サイト・ストックなど各部を簡略化したモデル、モノタイプ社を通じて、多数の工場で部品が製造された。
Mk.III1943年登場。銃身を短くし軽量化を図ったモデル。
ソ連に多数供与され主に東部戦線で使用された。
Mk.IV1944年登場。こちらも軽量化を図ったモデル。
L4A11955年よりMk.IIIを元に改修された。FALとマガジン共用可。
L4A21958年よりMk.IIIを元に改修された。L1A1とマガジン共用可。
L4A3Mk.IIを元に改修された。L1A1とマガジン共用可。
L4A41961年よりMk.IIを元に改修された。標準仕様のブレンとしては最終モデルとなる。L1A1とマガジン共用可。
L4A5L4A3の銃身をクロームメッキしたものに変更した海軍向けモデル。L1A1とマガジン共用可。
L4A6L4A1の銃身をクロームメッキしたものに変更した海軍向けモデル。FALとマガジン共用可。
L4A9L4A4にL7と同じ暗視装置用レイルを取り付けたモデル。L1A1とマガジン共用可。
 
登場作品ジャンル使用者備考
荒巻義雄 艦隊シリーズ項目参照
男たちの戦場項目参照
ガールズ&パンツァー項目参照
機動刑事ジバン特撮マスク所持のみ
片桐洋子上記の物を奪って使用
カットによってコルト AR15に変わる
金陵十三釵映画国民党軍兵士Mk.II
箱型弾倉
グラップラー刃牙項目参照
コール オブ デューティ項目参照
コール オブ デューティ2項目参照
コール オブ デューティ3項目参照
コール オブ デューティ ファイネスト アワー項目参照
最後の弾丸項目参照
ジオブリーダーズ項目参照
史上最大の作戦項目参照
ストライクウィッチーズ項目参照
セブン・イヤーズ・イン・チベット映画英軍インド兵Mk.I
バトルフィールド1942 シークレット・ウェポン項目参照
ハムナプトラシリーズ項目参照
ブラック・ラグーン項目参照
零距離射撃88漫画英軍兵士
ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ映画ミッキー
グロリア
ポール
ワイルド・ギース映画傭兵
鷲は舞い降りた小説クルト・シュタイナ

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 「ブラックラグーン」で見かけたとき思ったのですが、この銃はどこで照準を合わせるのでしょうか?マガジンが上にあると照星が見えないのでは? -- カトラス? 2007-06-09 (土) 00:19:57
  • ごもっともな疑問(^^ 実は左側面に照準器があります。フロントサイトはバレルから斜め左上に突き出ている感じです。上画像の転載元であるシカゴレジメンタルズさんのページにリアサイトのわかりやすい写真があります。 -- R93? 2007-06-09 (土) 01:22:01
  • なるほど。でも漫画ではどう見てもど真ん中ですね…。作者の検証ミスでしょうか?そういえば排莢口はどこなんでしょう?やっぱり下ですかね?こちらも漫画ではどこからとも無く薬莢が飛んでいます… -- カトラス? 2007-06-11 (月) 01:14:52
  • 排筒口はお察しの通り下です。 漫画のは、排筒された薬莢が跳ねている描写に見えましたー。 -- 西沢コウ? 2007-06-11 (月) 01:43:14
  • 映画『遠すぎた橋』で英空挺兵がアルンヘム橋でSSにぶっ放してましたね。 -- kobachi? 2012-03-14 (水) 00:10:38
  • すごいマイナーなゲームですがXBOX360のオペレーションダークネスではめちゃくちゃ世話になりました -- 2013-04-17 (水) 23:22:35
  • 朝鮮人民軍で使われているレシーバー上部にバナナ型弾倉を装着した軽機関銃はブレンではなく73式軽機関銃ですね、ソビエトのPK軽機やチェコのVZ57を元に北鮮が独自開発した汎用機関銃です -- 2014-04-13 (日) 23:07:15
  • 戦場のヴァルキュリアは機関銃兵が使用。 -- 2015-02-28 (土) 15:51:06
  • 007は殺しの番号にも登場してました -- 2018-05-27 (日) 12:33:11
  • 007は殺しの番号/ドクター・ノオでドクター・ノオの手下が使用してました
    007の項目にはFN MAGと書いてありますが実際はこの銃です -- 2018-06-17 (日) 10:45:25
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