ドッグ・ソルジャー / Dog Soldiers
2002年、イギリス映画
監督:ニール・マーシャル
・ストーリー
演習のためにスコットランド山中を行軍していた、ハリー・G・ウェルズ(ショーン・パートウィー)軍曹率いるイギリス軍の小隊。その山奥では同時にリチャード ライアン(リアン・カニンガム)大尉率いる特殊部隊が、ある任務を遂行するために野営をしていた。
行軍中、救助信号の発射に気付いたウェルズ軍曹が現場に急行すると、そこは特殊部隊の野営場所。ただ隊員の姿は無く、おびただしい量の血や贓物が散乱していた。重傷を負いながらもかろうじて生き延びていたライアン大尉を見つけ、避難を始める小隊。しかし、正体不明の獣たちが闇に乗じて小隊を襲い、ウェルズ軍曹も腹に強烈な一撃をくらって内臓が飛び出してしまう。
その最中、偶然付近を通りかかった車を発見。運転手のメーガン(エマ・クレズビー)とともに一軒家に避難するが、電話も無く人里まで車で約4時間もかかると知り、途方に暮れる一行。そして小隊はメーガンから、その獣たちの正体がスコットランドに伝わる≪人狼≫である事実を明かされる。
恐怖と混乱の中、次々と仲間が餌食になっていく。最後に生き残るのは「兵士」と「人狼」、果たしてどちらの≪ドッグ・ソルジャー≫なのか―――。
・作品解説
本作の人狼はCG技術を用いずに特殊メイクによって作り出されている。そのためデジタルでは表現しきれないリアルさがあり、同時に手作り感ならではの独特の怖さが特徴的である。
CGに頼らない人狼(ライカン)が登場する作品としては『アンダーワールド』が挙げられるが、こちらは狼とアメリカンピットブルテリアをかけ合わせた全身真っ黒なデザイン。対して本作の人狼は、純粋に人と狼の混血種的な姿を踏襲している。