デリンジャー / Derringer †
掌に乗るほどのポケットサイズの単発もしくは2連発*1の拳銃の総称。9メートル以上では命中が期待できないため、しばしば2丁一組で販売された。レミントン デリンジャーが代表的存在。
元祖「デリンジャー」は、1825年にアメリカのヘンリー・デリンジャー(Henry Deringer)が販売した先込め単発のパーカッション式小型拳銃で、これは彼の出身地からフィラデルフィア・デリンジャー(Philadelphia Deringer)と呼ばれる。
このフィラデルフィア・デリンジャーは、アメリカ第16代大統領エイブラハム・リンカーン暗殺(1865年)に使われたことで有名である。そのイメージからかフィクションでは暗殺用の銃として登場することも多い。
現在でも多くの会社がデリンジャーを製造しており、口径も.22Mag、.22LR、.45Colt、410番など様々である。中には357マグナムや45ロングコルトといった強力な弾丸を発射できるものもある。
なおDeringerはデリンジャー社の商標のため、他社はスペルにRを一つ足したDerringerを用いる。
デリンジャーはその簡単な構造から、トリガープルをかなり重くすることで安全装置の代わりにするものが多く(10kgを超える物も多い)、フィクションのイメージとは異なり非力な女性はちゃんと射撃練習をしないとイザという時にうまく引き金を引けないという笑えない話もある。