アメリカ・コロラド州エリーに本社を持つ、主に銃器及びそのアクセサリーの設計・製造を行っているメーカー。
特にポリマー素材を用いた設計で知られる。
1999年、アメリカ海兵隊・フォース リーコン所属の軍曹であったリチャード・M・フィッツパトリックが創業し、現在もCEOを務める。
マグプルという社名は、最初に製造した製品であるM16/M4マガジン用のゴムストラップにちなんでいる。これは文字通り「マガジン(MAGAZINE)を引き抜く(PULL)」ためのアクセサリーで、マガジン底部にハメ込むことでポーチから取り出し易くし、リロード動作の高速化を図るための、要は取っ手である。
2008年よりは、以下の3部門に分かれている。
部門 | 主な業務内容 |
マグプル・インダストリーズ Magpul Industries | 銃器及び銃器アクセサリーの開発・製造 |
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マグプル・ダイナミクス Magpul Dynamics | 銃器トレーニングスクールの開講・トレーニングビデオの製造 |
マグプル・プロフェッショナルトレーニング&シミュレーション Magpul Professional Training&Simulation(Magpul PTS) | トレーニング用エアソフトガン及びそのアクセサリーの開発・製造 |
2007年のマサダ開発より、銃本体の開発能力をも実証したマグプル社だが、ライフル本体の大量生産を行う規模の製造ラインを有してはおらず、現在でもその主力はアクセサリー関連である。最初の製品「MAGPUL 5.56/7.62/9mm」に始まり、マガジン、バックアップサイト、ストック、グリップなど主にAR15系の安価ながら高品質なアクセサリを幅広く手掛けており、民間・軍用共に幅広い支持を得ている。また、銃器ではないがApple社の携帯電話「iPhone」シリーズのオリジナルケースも製造している。
アメリカ軍やイギリス軍などとも契約を獲得しており、中東に展開した連合各国軍兵士の持つ小銃にマグプル社製の製品が装着されているのはもはや珍しくはない光景である。中でもM16/AR15互換マガジンのPMAGは並外れた耐久性と信頼性で知られており、イギリス軍では輸出仕様のEMAGが標準マガジンとして採用されている程である。
こうした高い評価から新興企業ながらカスタムパーツメーカーとしての地位は既に確立されており、コルトやS&W、レミントンなどといった著名な銃火器メーカーでもマグプル製パーツを組み込んだ自社製品を販売することは多い。特にAR15やショットガンのハンドガードの仕様バリエーションとして「MOE*1」パーツを用いたものはよく見られる。
近年では遂にAK47向けカスタムパーツやドラムマガジンの販売を開始するなど、まだまだマグプル社の開発意欲は衰えていないようである。
メディアへの露出関連では、2006年に映画「ミッション・インポッシブル3」にマグプル製品が登場*2したほか、2011年にMBUS2(マグプル・バック・アップ・サイト2)を発表する際にはゲーム「バトルフィールド 3」とタイアップを行っている。
日本においても、同社製品(主にエアソフト用のPTS製品)はその独特のデザインや使用感などから人気があり、知名度も高い。
開発を行った銃器 | カテゴリ | 備考 |
マグプル FMG-9 | 短機関銃 | 2008年発表。詳細は項目参照 |
マグプル PDR | 自動小銃 | 2008年発表。詳細は項目参照 |
マグプル マスード | 自動小銃 | 開発中。マサダの項目参照 |
マグプル マサダ | 突撃銃 | 2007年発表。その後ACRへ発展する。詳細は項目参照 |
開発に関わった銃器 | 備考 |
クリス ベクター | プロトタイプの設計から市販まで深く関わっている。 |
また、レイルハンドガードに代わるモジュラーハンドガードシステムであるM-LOK規格の開発も行った。
・Magpul Indastries Corp.
・Magpul Dynamics
・Magpul PTS
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