モデル | 全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 製造国 |
二十六年式 | 229mm | 904g | 9mm×22R | 6 | 日本 |
---|---|---|---|---|---|
軽便拳銃(桑原製) | 150mm | 375g | 8mm |
1893年に旧日本陸軍が開発した初の国産制式拳銃で、ダブルアクションオンリーの中折れ式リボルバー。
明治時代初期、かさばる小銃を持ち歩くには不都合がある騎兵や砲兵、憲兵は、様々な外国製の回転式拳銃(主にS&W製のもの)を輸入して使っていた。しかし口径が統一されておらず、いざという時の補給が困難なため、早急な拳銃の国産化が望まれていた。
そこで東京砲兵工廠小石川製造所において拳銃の研究がスタート。当時陸軍に配備されていたベルギー製ナガンM1878と、アメリカ製S&Wモデル3の設計を流用、改良発展させる形で明治21(1888)年に6連発の中折れ式リボルバーが開発され、明治26(1893)年に二十六年式拳銃として軍に制式採用された。
研磨処理された表面やサイドプレートの開閉機構は凝っているが、当時の技術的限界から、設計上参考とした各国の銃と比べ構造自体はシンプルであった。独立したシリンダーストップ部品がなく、トリガーを引き切ったときだけシリンダーの回転をロックする仕組みは、天然のロシアンルーレットだった。馬上での使用が考慮されて、片手での連射が容易に行えるよう、発砲に際して操作するのはトリガーのみとしたことから、撃発はダブルアクションのみで、安全装置はなかった。開発当時の基準は分からないが、現存する二十六式拳銃を撃ったところ命中精度はすこぶる悪かったとか(元々騎馬突撃や暴徒鎮圧時の突入乱射・榴弾発射を目的としていたため、速射性と耐久性に重点を置き、命中精度を求めてなかったらしい)。銃弾の口径に対しライフリングの谷径を深く取ってその間隙から発射ガスが抜けるよう設計されていたことから、銃弾の初活力は非常に弱かった*1。
大正14(1925)年に制式拳銃の座を十四年式拳銃へ譲ったが、生産は1930年年代まで継続されて6万挺近くが製造されたと云われる。第二次世界大戦中も使用され、戦後の日本警察でもGHQによってM1917やM1911といったアメリカ製拳銃が供与されるまで使用された。アジアの一部の地域では1970年代まで使用されていた。
また日清戦争中に東京の桑原鉄砲店が当銃を参考(事実上のスケールダウン)に軽便拳銃を発売、こちらはシングルアクションにも対応しており命中精度も高く、メッキの採用で耐久性も高かったため評判は良かった。
余談ながら、この銃は1936年の「2.26事件」においても使用されており、標的の1人となった鈴木貫太郎侍従長は、至近距離から発射された銃弾3発を受けた(左頭部と左胸部と左足)にもかかわらず、辛うじて一命を取り留めた。このことから、この銃が低威力といわれても致し方あるまいと思われる。
登場作品 | ジャンル | 使用者 | 備考 |
エリア51 | 漫画 | ポッツィ | 付喪神が宿っている |
ゴールデンカムイ | − | − | 項目参照 |
サイレン | − | − | 項目参照 |
坂の上の雲 | TVドラマ | 明石元二郎 | 発砲なし |
さよなら絶望先生 | 漫画 | 糸色望 | 5巻あらすじ |
パワプロクンポケット | − | − | 項目参照 |
ムサシ | 漫画 | ムサシ | − |
メダル オブ オナー | − | − | 項目参照 |
ルパン三世 カリオストロの城 | − | − | 項目参照 |
最新の10件を表示しています。 コメントページを参照