全長(銃床展開時) | 銃身長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
609mm(738mm) | 6in(152.4mm) | 2.9kg | 7.62mm×35 (300 AAC Blackout) | 30+1 | S/F S | アメリカ |
ハニーバジャーは、サウンド・サプレッサーで有名なAAC(Advanced Armament Corporation)が2011年に発表したPDWコンセプトのアサルトライフルである。同社の.300AACブラックアウト弾(SAAMI表記 .300 BLK*1)を用い、着脱式のサプレッサーを標準装備している。ハニーバジャーとは"世界一怖い物知らずの動物"として知られるラーテル(ミツアナグマ)の英名。
開発にあたっては、MP5SDを代替すべくこれを上回る静粛性と汎用性が目標とされた。本体はAR系ライフルを基礎にして設計され、静粛性追求のためサプレッサー装備を第一義とされた。
.300 BLK弾は、2010年にAACがレミントン・ディフェンス社の協力のもとで開発した弾薬で、220グレインの亜音速弾と125グレインの超音速弾の2種が作られた。同初速で比較した場合、いずれも5.56mm×45弾よりも高い運動エネルギーを持ち、CQBと遠距離射撃双方で火力に優れる。亜音速弾と併用すれば125db程度まで発射音を抑制する。ライフル弾ゆえ拳銃弾よりも高い貫通性を持ち、ボディアーマーに対しても有効である。
また.300 BLK弾の薬莢のリム径は5.56mm×45弾と同寸であるため、ボルトは5.56mm弾用のものがそのまま使用できる。同じマガジンを使えても装弾数が減ってしまう6.8mmSPCなどの従来の中口径弾薬と違い、AR15互換の5.56mm弾用マガジンをそのままの装弾数で使用可能と、高い汎用性を持つ。
機関部はAR15系そのままのガス直噴式ガスオペレーション?とロータリーロックボルト。ハンドガードがサプレッサーとその基部を覆っているため、一見MP5SDのような銃身一体型サプレッサーのようにも見えるが、実際は銃口装着型のQDサプレッサーである。サプレッサー基部に包まれた銃口部には同社製のブラックアウト・フラッシュハイダーが設けられ、銃身長は僅か6インチと極端に短い。ボルトのバッファーも大きく切り詰められ、ガス作動用の銃身内ベントが機関部にかなり近接したショートレングス・ガスシステムながら、作動は良好であるらしい。ストック?はMP5A3(A5)に似たテレスコピックタイプで、レシーバーと尾部のバッファーチューブはこれに合わせた新設計のもの。ハンドガードは長短二つのモデルが用意されている。
2011年の発表時には軍・法執行機関関係者の注目を集めたものの、2011年末にはAACの親会社であるレミントンなどの銃器メーカーを傘下に置くフリーダム・グループによって設計者ケビン・ブリティンガムが解雇され、プロジェクトは凍結された。彼はその後シグザウエルに雇用され、2013年にシグザウエルから発表されたハニーバジャーと同コンセプトのAR15系アサルトライフル・MCXの開発に携わっている。
一方、AACが2013年から販売している"MPW(Multi-Purpose Weapon)"は、.300 BLK弾仕様のARクローン*2で、ナイツ製のURX3を備え、銃身以外は従来のAR15/M4カービン系のパーツで構成されたもの。ハニーバジャー同様の6インチバレルモデルはラインナップされていない。
開発が凍結された本銃だが、2015年のショット・ショーにてレミントンから法執行機関向けモデルが出品されており、またAACも民間向けの販売を目指しているとの情報もあった。
2016年には、設計者ケビン・ブリティンガムが新企業「Q」を設立。2017年のショット・ショーでは同社の製品として新たに作られたハニーバジャーが披露された。
登場作品 | ジャンル | 使用者 | 備考 |
コール オブ デューティ: ゴースト | − | − | 項目参照 |
スプリンターセル | − | − | 項目参照 |
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