| 全長 | 銃身長 | 重量(/装填済み重量) | 口径 | 装弾数 | 連射速度 | 発射形式 | 製造国 |
| 1,045mm | 520mm | 4.4/5.2kg | 6.5mm×50SR | 25 | 350〜400発/分 | S/F | ロシア帝国/ソビエト連邦 |
ロシア帝国のウラジミール・フェドロフ(もしくはフョードロフ)大尉により1906年から1916年の間に開発された自動小銃。ロシア帝国にて極少数が用いられた他、革命後もソビエト連邦にて1924年まで生産、使用された。M1916という型番が与えられているが、単にフェドロフ自動小銃(英:Fedorov Avtomat/露:Автомат Фёдорова)と呼ばれることも多い。小口径弾を連射できるという点において突撃銃の走りとみられることもある。
1906年よりフェドロフ大尉はセミオート自動小銃の開発を始め*1、1911年、1913年と軍に試作品を送り、試験で良い結果を出すことに成功していた。なおこの時点の試作品はクリップ装弾方式と専用の6.5mmフェドロフ弾を採用していた。
その後、1915年の秋ごろにフェドロフが駐在武官としてフランスを訪れた際、彼はショーシャ機関銃を現地で見たことからフルオートの火力と火器の携行性に興味を持ち、機関銃と小銃の中間となる兵器が必要だと思い至った。1916年1月に帰国すると早速フェドロフは試作銃を再設計してセレクティブファイア化と脱着式マガジンへの改修を行った。一方そのころ、軍は6.5mmフェドロフ弾の生産ラインを一から構築することに工業力的観点から難色を示していた。代役に日本で開発された6.5mm×50SR(アリサカ)弾を使用することが決定され、日本やイギリスから大量の有坂式小銃と6.5mmアリサカ弾が輸入*2された。弾薬変更による大きな問題は無かったが、バレル長の関係から初速は下がってしまった*3。
動作方式はショートリコイル、撃発方式にはクローズドボルトを採用している。使用弾薬の6.5mm×50SR弾は連射性や反動制御などの面で当時のロシア軍で中心的に用いられていた7.62mm×54R弾よりも優れていた。この低反動小口径弾を連射できるという点において、突撃銃の始祖と考えられることもある。なお、セイフティとセレクターは分離されている。
バレルには溝が切られており、スチール製のヒートガードで覆われている。ショートリコイルを採用していることもあり、バヨネットはヒートガードの先端に固定されている。アイアンサイトにはタンジェントサイトを採用している。
1916年に開発が完了すると、ロシア帝国陸軍は25,000挺のM1916の生産を決定した。だが続く1918年の始めには生産数は9,000挺に減らされ、結局はロシア革命の後、ソビエト連邦において1920年から1924年の間にコブロフ市で3,200挺が生産されるに終わった。
少数のみ生産されたこともあり、M1916の運用は限定されたものであった。第一次世界大戦においては、陸軍の1連隊に実戦での試験運用のために8挺が配備された(ただし本格的に運用する前に壊滅してしまった)ほか、海軍航空隊に10挺が導入され、航空機に搭載するに適した銃器であるとの報告がまとめられた。革命後には1920年代にフィンランドに展開していた赤軍を中心に配備された。整備が行き届いている限り赤軍兵士からの評判は良く、ソ連政府からも進歩的な兵器として好感触を得ていたようだが、弾薬補給の問題もあったために1925年からの生産は中止となった。その後1940年頃まで細々と運用されたものの、対フィンランド戦の激戦の中でその殆どが失われてしまった。
| 登場作品 | ジャンル | 使用者 | 備考 |
| デッドフォール アドベンチャーズ | ゲーム | プレイヤー | Nordic Gamesが2013年に出したPC/XBOX用FPS |
最新の10件を表示しています。 コメントページを参照
