小銃のうち、弾丸発射時のエネルギーを利用して次弾を自動装填する機構(セルフローディング or セミオートマチック)、または、それに加えて自動で撃発を行う機構(フルオートマチック)を有する銃の総称。M14、G3、FALなどが代表格である。広義には、突撃銃もこの分類に含まれる。
手動式の小銃に替わる歩兵銃として第二次大戦前後から実戦投入され始め、現代の歩兵主力火器となった。しかし、従来の小銃弾の装薬量では一発ごとの反動が大きいため、初期の大口径自動小銃では、フルオート射撃の制御が非常に困難だった。この問題を解決するため、ひと回り小さな弾薬を用いた突撃銃が1950〜60年代頃から主流となってゆく。
一方、たとえセミオートであっても、従来のボルトアクション小銃と比べて素早い連射が可能なことから、1970年代からは狙撃銃として改修、或いは新規に設計されたモデルが登場している。しかし、自動式狙撃銃は一般に、高精度かつ複雑な機構ゆえ非常に高コストであり、また構造上パワーロスから免れ得ない。このためボルトアクションの狙撃銃とは、現在もニッチを二分している。PSG1、WA2000などが知られている。
なお、英語圏での「セミオートマチックライフル(Semi-automatic rifle)」と「オートマチックライフル(Automatic rifle)」という語では、それぞれが差す銃器のカテゴリーが微妙に異なってくる。第二次世界大戦以前から普及したブローニング・オートマチックライフルを始め、フルオート機能をもつライフル銃を差す「オートマチックライフル」は、軽機関銃に準ずる「支援用自動火器」というニュアンスを含んでいるためだ。
アメリカ海兵隊が行った、新しい分隊支援火器プロジェクトが、「IAR(Infantry Automatic Rifle)プロジェクト」という、日本語に訳すと、むしろ全歩兵が装備する制式主力ライフルを連想させてしまう名称となっているのは、こうした背景のため。
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