セトメ モデロA / CETME Modelo A 【自動小銃(突撃銃)】

セトメ モデロA2
モデル全長重量口径装弾数発射形式製造国
モデロA970mm4.25kg7.62mm×51 CETME20/30S/Fスペイン
モデロB
モデロ58
1015mm4.85g7.62mm×51 CETME
7.62mm×51 NATO
モデロC1015mm4.5g

 セトメ(CETME = [西]Centro de Estudios Técnicos de Materiales Especiales)*1は、1949年にスペイン政府が設立した、軍向けの小火器の研究・開発を目的とする機関である。同機関で開発された自動小銃は“セトメライフル”とも呼ばれ、ドイツのH&K社のG3シリーズの原型としても知られる、第一世代の突撃銃である。

 第二次世界大戦後、マウザー社の技術者たちはスペインに渡り、セトメで働くようになる。そのなかでドイツ人のルートヴィヒ・フォアグリムラー博士が設計した、ローラーロッキングディレードブローバック機構を持つ試作突撃銃「StG45(M)」の技術を応用するかたちで、セトメライフルの開発は始まった。

 1957年に試作型の「モデロA」が完成。試作段階では、StG45(M)用の7.92mm×33 Kurzや7.92mm×40 CETMEといった弾薬が使用され、その後7.62mm×51 CETMEが使用弾薬に決まった。この弾薬は7.62mm×51 NATOに似ているが、フルオート射撃時のリコイル軽減のため、軽量弾頭・減装弾仕様となっている。ただし、生産モデルでは、H&K社からのフィードバックにより、7.62mm×51 NATOにも耐えうるよう設計された。この生産モデル「モデロB」が1958年、当時のスペイン軍に「モデロ58」の制式名で採用された。

 その後さらに軽量化などの改良が加えられ、「モデロC」となり、同軍に採用され、既存の「B」仕様のモデロ58も「C」仕様に改装されたようだ。1976年に製造は終了し、その後の研究・開発は小口径化を目指したモデロLに引き継がれる。

外観モデル登場年特徴
モデロA11957年試作型。使用弾薬は7.62mm×51 CETME。ハンドガードが無い。バイポッド装着。リーフタイプのリアサイト
モデロA2
モデロA2弾倉挿入口の形状を変更
モデロB
モデロB1958年使用弾薬を7.62mm×51 NATOも共用可能に。スチール製ハンドガードを追加
モデロ58スペイン軍採用モデル
モデロC
モデロC1964年木製ハンドガード。バイポッドが取り外された。グリップの形状を変更。リアサイトは4段階調節のディオプタータイプ。
右側面にあった切替えセレクターを左側面に変更。NATO規格のライフルグレネードが装着可能。スペイン陸軍/海軍/空軍が採用
モデロE?年ハンドガードの形状を変更。フリップアップ式リアサイト
 
登場作品ジャンル使用者備考
エースコンバット アサルト・ホライゾン項目参照
ヘル・オブ・ザ・リビングデッド映画SWAT隊員モデロB
ユニバーサル・ソルジャー項目参照

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 「モデロ B58」と「モデロ C」 -- 2014-06-23 (月) 17:27:52
  • 訂正 「モデロB 」「モデロ58」「モデロC」の重量が「kg」ではなく「g」になっています。修正お願いします。 -- 2014-06-23 (月) 17:30:23
  • エアソフト化されるって
    すごいわね。 -- 2017-06-01 (木) 07:07:39
  • G3の原型になったということは完成度が高い(運用性や使い勝手がよい)のでしょうか? -- 2020-03-21 (土) 21:50:16
お名前:

*1 [英]Special Materials Technical Studies Center。

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