小銃を拳大の大きさに縮めた、携帯を目的とした小型火器の総称。威力の低い拳銃弾を用い、片手で発射できることが前提となっている。
他の火器と比べ安価で小さく、護身用としても市場で多く流通するため各銃器メーカーが最も力を入れる分野である。
先込め式に始まり、薬莢の発明、中折れ式を経て、回転式拳銃(Revolver)、自動拳銃(Pistol)の順で登場した。
現在は回転式拳銃と自動拳銃が一般的で、普段銃を使うことのない警察や民間では作動の信頼性から回転式拳銃を、軍や特殊部隊では装弾数を重視し自動拳銃を使用することが多い。しかし、近年、技術の発達から自動拳銃の信頼性は高い物となり、幅広く使用されるようになっている。
昔の回転式拳銃は、弾丸、火薬、雷管を個別に装填するパーカッション(管打)式が主流であった。この方式を採用した先込め回転式拳銃はパ−カッション リボルバーと呼ばれ、バレル下のローディングレバーを倒すことによって、短い棒が連動して動き、弾丸をシリンダーの奥まで押し込める仕組みになっている。コルト M1851などが有名。
1850年代にS&W社によって金属性薬莢が発明されてからは、コルト SAAやS&W M29に見られるような現在の形になった。
近年はベレッタ、シグ?、グロックのような、ダブルカラムによる多弾倉で.38口径(9mmParabellum)弾使用の中型自動拳銃が好まれる傾向にある。
しかしながら、麻薬中毒者による犯罪の増加やボディアーマーの普及により、警察機関では.45口径や.40口径等の大口径のストッピングパワー重視の物も米国を中心に多く使用されている。
更に、自動拳銃の中でもバースト射撃やフルオート射撃できる機関拳銃(Machine Pistol)も開発され、その代表格であるグロック 18やベレッタ M93Rは、その強力さから公的機関を中心に販売されている。
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