US M85【重機関銃】 †
全長 | 重量(銃本体) | 口径 | 装弾数 | 発射速度 | 製造国 |
1384mm | 29.5kg | 12.7mm×99 | ベルト給弾 | 400〜625発/分 or 1000〜1100発/分 | アメリカ |
戦車や装甲車のキューポラ銃塔に搭載する機関銃として、アメリカのゼネラル・エレクトリック社で開発された重機関銃。
従来のブローニング M2に替わるべく、ごく限られたスペースに搭載する機銃として開発されたため、M2に比べ機関部の大幅な小型化が施された。三脚などに据えて歩兵が使用しない前提だったため、銃本体に照準器は装備されず、撃発は電磁式スイッチによる遠隔操作が基本であった。チェーンを介して本体のU字ハンドルを引くことで、手動での撃発と装填操作を行うことも可能だった。発射速度が変えられるのも特徴の一つで、対地目標向けのローレート、対空目標向けのハイレートと、二つのモードが有った。
しかし、給弾機構にメタルリンクが詰まる作動不良が多発したうえ、射撃中に発射速度のモードが変ってしまうなど、信頼性に大きな問題を抱えていた。また、M85のベルト給弾用のメタルリンクは専用のもので、弾薬をリンクに連結済みで供給する体制下では、同じ弾薬を使用するにも関わらずM2との互換性が無く、補給上も支障があった。
結局M85が使われたのはM60パットン戦車と、LVTP7水陸両用装甲兵員輸送車に留まった。M85Cという、スペードグリップと三脚を備えた歩兵用モデルも試作されテストされたが、不評であったため採用されずに終わった。
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