全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
749mm | 6.35kg | 25mm × 40 | 6 | S | アメリカ |
2003年にOICW計画が凍結された後、ランチャー部分のみを独立させて開発したブルパップ式擲弾発射器。XM29用として開発中だった20mmグレネードよりも一回り大きい、25mmグレネードを使用する。ガスオペレーションによるセミオート式ランチャーで、着脱式マガジンの採用により、一度のリロードでフル装填が行える。1挺当たりの単価は30,000〜35,000ドルといわれる。
本体上部の光学機器モジュールには、2xズーム光学照準器と4xズーム式サーマルサイトの他、エアバースト(空中炸裂型)・グレネード機構と連携するレーザー測距儀と環境センサー、そして弾道計算機が組み込まれている。これらによってターゲットまでの距離を計測し、そこからの炸裂距離を射手が設定すると、データが信管に入力される。発射された弾頭はこれに応じた旋転数に達すると爆発する仕組みだ。ターゲットを直線的な低伸弾道で攻撃するため、間接照準に必要な砲術的なスキルを必要としないのも特徴である。有効射程は最大で700mに達する。砲弾には空中炸裂型以外にも、サーモバリック弾や徹甲弾、フレシェット弾が予定されていた。
2010年からはアフガニスタンでのフィールドテストが行われ、XM25を装備した2つの部隊がそれぞれ異なるロケーションで、9回の交戦に遭い、本器を55回発砲した。交戦での米軍側の被害はなく、ゲリラによる2度の攻撃を撃破し、待ち伏せ地点の破壊や機関銃座の奪取に貢献するなどの戦果を記録している。40mmグレネードに比べ炸薬量が少ない割に重く嵩張ることについては不安の声もあったが、実戦部隊からの評判はおおむね好評で、現場からは「パニッシャー」の愛称をあたえられた。
2013年2月、実弾訓練中にXM25が暴発。安全装置によって弾頭が爆発することはなかったものの、薬室への二重装填によって雷管と推進剤が発火してしまった。この事故では、暴発を起こして破損した一挺は修復不能となり、扱っていた兵士一名が軽傷を負っている。
米陸軍は直ちにアフガンに配備されていたXM25をすべて回収。この一件で事態を重く見た上院軍事委員会は2013年6月、2014年度予算に組み込まれていたXM25の調達資金をすべて凍結した。同年8月には、米陸軍はXM25は実戦での使用に未だ耐えないとの判断を示し、EMDフェーズ(技術製造開発段階)の火器とみなして、初期生産を限定的なものとすると発表した。ただしこれは単に調達段階から開発段階へと移行したのみで、この年にも開発契約は更新されており、24ヶ月で3300万ドルの内容で契約されている。
2016年には軽量化・信頼性向上・精度向上・高機能化が行われた新世代のXM25が発表され、陸軍もこのモデルにおいて以前の問題は解決されたとの考えを示し、試験調達の意向を発表した。
しかし2017年、試験用プロトタイプの納入の大幅な遅れにより、プロジェクトを管理するオービタルATK社と政府の契約は停止された。この件についてはオービタルATK社では部品納入を行っているH&Kの納品遅れに起因するものであるとして、賠償と知的所有権の委譲を求めて提訴を行っている。
登場作品 | ジャンル | 使用者 | 備考 |
エクスペンダブルズ3 ワールドミッション | − | − | 項目参照 |
エリア51 | 漫画 | グリーンベレー隊員 | 任意爆破機能搭載 |
コール オブ デューティ: モダン・ウォーフェア3 | − | − | 項目参照 |
トリアージX | − | − | 項目参照 |
バトルフィールド 2042 | − | − | 項目参照 |
バトルフィールド 4 | − | − | 項目参照 |
メタルギアソリッド4 | − | − | 項目参照 |
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