モデル | 全長 | 銃身長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 製造国 |
ポケットピストル | 165mm | 83mm (3.25in) | 599g | .32 ACP .380 ACP | 8+1 7+1 | ドイツ |
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ベストポケットピストル | 132mm | 70mm (2.75in) | 386g | .25 ACP | 6+1 |
オルトギースピストルは、ドイツ人銃器デザイナーのハインリヒ・オルトギースが設計した、ストライカー方式の自動拳銃である。当初は設計者が起ち上げたオルトギース社で、途中からは大手企業のドイチェヴェルケ社で製造が行われていた。
.32ACP弾と.380ACP弾を使用するフルモデル「ポケットピストル」(1919〜1926年)と、.25ACP弾を使用するコンパクトモデル「ベストポケットピストル」(1920〜1926年)が存在する。
作動方式はシンプルブローバック。安全機構としてグリップセイフティを備えているが、一度押し込むとグリップから手を離してもセイフティ解除状態が維持されるという珍しい構造をしている(つまり、グリップセイフティが押し込まれたまま)。フレーム左側にあるリリースボタンを押せば、セイフポジションに戻る仕組みである。このグリップセイフティは、ストライカーをコッキングした時のみ機能する。マガジンリリースレバーはグリップ底部にある。グリップパネルにはめ込まれたメダリオンは、製造時期によってデザインが異なる(3種類)。表面仕上げは、ブルーイングとニッケルメッキの2種類。
オプションで、グリップ左側上部にボタン式のマニュアルセイフティを追加することができた。セイフティを押し上げることで、スライド及びグリップセイフティを固定する仕組み。ボタン式セイフティを追加したモデルを除き、組み立てにはネジが一切使われていない。
初期の弾倉は.32ACP弾と.380ACP弾の共用設計で、使用弾薬の表記がそれぞれ刻まれていた(ヨーロッパ製の銃なので、"7.65mm"と"9mm"の表記)。後に、口径別の専用弾倉が用意されるようになった。
安価だが高品質で、当時の射撃競技で良好な成績を収めている。アメリカへも輸出され、低価格さもあって人気があった。20世紀初頭に登場した犯罪者ジョン・デリンジャーが所持していたことでも知られる。ポケットピストルは236,000挺、ベストポケットピストルは183,000挺が製造された。
登場作品 | ジャンル | 使用者 | 備考 |
エレファント | 映画 | − | ポケットピストルとベストポケットピストル インターネット通販の商品 |
ゾンビ(1978年) | 映画 | − | ポケットピストル 銃砲店の商品 |
バナナフィッシュにうってつけの日 | 小説 | シーモア・グラース | ポケットピストルの.32ACPモデル 終盤で使用 |
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