通常の炸薬とは別途、燃焼剤を内蔵し、発光しながら飛翔するようにした弾丸。通常弾に混ぜ込む形で装填され、弾道・弾着の確認に使われる。
燃焼剤には主に白リン、マグネシウムが使われるが、その組み合わせで様々な発光色に変化し、明度も異なってくる。中には発射から30mほど飛翔してから発光を開始し、射手の位置を把握しづらくしたものや、暗視装置との併用を前提として明度を下げたものも存在する。
通常弾とは形状が異なり、また燃焼剤が燃え尽きる長距離ほど弾が軽くなるため、弾道は通常弾とは異なる。
MP5Kコッファーのように照準器が使用不能な銃では照準代わりに使用することもある。
用法上、そもそも弾着確認ができない対空機銃では比較的よく用いられる。
弾道確認以外の用途として、信号弾代わりや、弾切れの予告等にも使用される。
メディア作品においては画面映えのため、姿の見えない狙撃手に狙われるといった場面でもない限り、発射させた全弾を曳光弾のように発光させることが多い。
そもそも通常弾では弾道が見えないため、どうしても画的に迫力が欠けるのである。射線を明確化して敵味方の状況を観客に分かりやすくする効果もある。
BB弾を発射する遊戯銃では、弾丸ではなく銃口に取り付けるサイレンサー型発光デバイスとして「トレーサー」が販売されている。トレーサーは内部を通過した蓄光BB弾をセンサーで感知し、フラッシュ発光する。蓄光弾はそのフラッシュで蓄えだ光を元に光って飛んでいくという仕組みである。
弓術においても、主に狩猟用として「トレーサー」が販売されている。こちらは矢の末尾に発光体や蓄光材を仕込んだものである。
最新の10件を表示しています。 コメントページを参照