円柱状の弾倉内に弾を装填し、弾倉が回転してハンマーが雷管を叩く位置に移動し、弾を連続発射する機構の拳銃。
最初に登場した連発式の拳銃は、多銃身銃だった。だが無駄の多い(つまり重い)この形式の銃はすぐに廃れ、変わってリボルバーが登場するようになる。回転式拳銃が登場する以前の、一発発射するごとに装填し直す必要があった拳銃に比べて断然効率が良く、19世紀から20世紀初頭に駆けて主流になった。
初期のリボルバーは、火打ち石を使う「フリントロック式」と呼ばれるもの。それがしばらくすると、「パーカッション式」という銃が登場する。さらに時代が経つと、金属式の薬莢に火薬と雷管をセットし、先端に弾頭を付けたS&W社製のモデル1が登場する。これが近代的な拳銃の元祖となる*1。
現在では装弾数の少なさから自動拳銃にお株を奪われたが、構造が単純で強度の向上が容易なのでマグナム弾を始めとする強装弾向けの銃として今なお使用されている(実戦では扱いづらくとも、ハンティング用としては人気が高い)。また、自動拳銃に比べ作動の信頼性が高いため、市民の護身用や普段あまり銃を撃たない地域の警官などに使用されている。
例外的に、リボルバーが特殊部隊で制式採用されている例もある。GIGN(フランス国家憲兵隊特殊介入部隊)の隊員は、1974年に信頼性と精度の面から、マニューリン社製の.357マグナムリボルバー「MR73」をサイドアームとして使用している*2。
見た目はどれも同じようなリボルバーだが、スイングアウトの方向が異なる銃や中折れ式(ブレイクオープン)の銃、フルート(シリンダーに彫られている溝)の有無など数多くの種類がある。また、射撃時の弾倉の回転方向も右回りと左回りがある*3。
リボルバーの弾倉は5〜6発入りというのが普通だが、近年は材質が向上したため、7〜8発入りの製品も一部で登場し始めている。
最新の10件を表示しています。 コメントページを参照