「暴発」のこと。
落下の衝撃や作動機構の故障により、射手のトリガー操作なしに撃針が前進してしまい、装填済みの弾丸の雷管を叩いてしまうことで発生する。
慣性によって前進するフリーフロート式の撃針をもつセミオートマチック火器で起こりやすい機能不全の一つである。
しかし、この暴発シークエンスはラピッドファイアには便利であったため、イサカ M37やM1897など、意図的に組み込んだ散弾銃も存在した(→ポンプアクションを参照)。
とはいえ、一般的なトリガーコントロールを介さず発砲可能である点が危険なことには変わりないため、現在の散弾銃のほとんどは、意図的なスラムファイアができないように設計、もしくは改修されている。
具体的には「トリガー・ディスコネクター」と呼ばれる部品が追加されている。これは、弾丸の雷管を叩く撃発部品*1をコッキング状態に留めておく「シアー」という掛け金を、引き終えたトリガーとの連結から外すための部品である。一度の発砲の度にディスコネクターが働くため、トリガーが引かれたままでもシアーが掛かって撃発部品をコック位置に留め、ポンプ操作のみでの撃発はできなくなる、という仕組みだ。
レミントン M870やモスバーグ M500といったメジャーなポンプアクション散弾銃には、安全装置として、このトリガー・ディスコネクターが組み込まれている。
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