歩兵の最小単位である「分隊」ごとに配備された、制圧を目的とする小火器の総称。
軽機関銃と類似している点が多いが、両者の最大の差は”SAWは個人で運用できる”ということである。SAWは交戦の際には真っ先に口火を開き、その火力で敵を制圧して歩兵銃を持つ味方を援護する。運用上、歩兵銃と行動を共にすることが多いため、機関銃の中では比較的小口径かつ軽量で、歩兵銃と弾薬が共用できるものが多い。
各国でさまざまなものが開発されているが、大別して既存の突撃銃の発達型(USSR RPKや、エンフィールド L86など)と、弾薬・マガジンのみ共用として新規に設計したもの(FN ミニミなど)の2タイプがある。前者は既存の突撃銃の訓練を受けた者なら誰でも運用できるというメリットと、1弾倉あたりの装填数が少ないというデメリットがある。後者はその正反対のメリット・デメリットとなる。
小隊単位に持つ小隊機銃(こちらも軽機関銃)と似たような用途だが、小隊機銃が1挺の軽機関銃で小隊全員をカバーする必要があるのに対し、SAWは分隊単位で制圧射撃を行い、分隊ごとに行動を行えるため小回りが利きやすい。しかし小隊あたりの機関銃数が増え、必然的に消費弾薬数も増えるので、弾薬の確保に四苦八苦する様な、国力の乏しい軍隊には向いていない。
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