ガトリングガンと同じく外部動力で作動する機関砲(機関銃)。ただしこちらは単銃身型で、ボルトにチェーンを介して動力を加えるためにこの名がある。
ガトリングガンと異なり発射速度は普通の機関銃(砲)とさほど変わらないが、やはり不発に強く、発射速度をある程度調整できるメリットがある。また、ガトリングガンよりはずっと小型で重量も軽い。そのため、装甲車両の狭いリモコン砲塔や、航空機(ヘリ)搭載に適している。
口径25mmのM242『ブッシュマスター』が主として車載用・艦載用に、30mmのM230が攻撃ヘリAH64『アパッチ』に使用されている。また、ヒューズ・ヘリコプターは7.62mm口径のチェーンガンEX-34を開発し、イギリスのロイヤル・スモールアームズ・ファクトリー社や、カナダのディマコ社(現コルト・カナダ社)が生産。この7.62mm型は薬莢が前方に排出され、機内・車内に薬莢や発射ガスがまき散らされないというユニークな構造をもっており、現在、ディマコ社製品がアメリカ海兵隊で評価中である。
ガトリングガンと異なり見た目のインパクトが弱いせいか、(ヘリ搭載の物などをのぞけば)チェーンガン自体はこれまでメディア作品上で大きく登場したことはない。ただ、なぜか映画の吹き替え(『プレデター』)や、ゲーム(『マトリックス:パス オブ ネオ』)などで、M134『ミニガン』を「チェーンガン」と称していることがある。
邦画『GUNHED』で登場したロボット兵器ガンヘッドの頭部機関砲は、構造こそガトリングガンだが、20mmチェーンガンを束ねガトリング化したものであるという(後付)設定がある為、M197ではない。
M242 ブッシュマスター（口径25mmx137） M2ブラッドレー歩兵戦闘車・LAV-25装甲車に搭載
Mk44 ブッシュマスターII（口径30mmx173） スウェーデンのCV9030等の歩兵戦闘車に搭載。日本では海上保安庁の「はてるま型巡視船」に搭載
ブッシュマスターIII（口径35mmx228） スウェーデンのCV9035歩兵戦闘車に搭載
M230（口径30mmx113） AH-64アパッチ攻撃ヘリに搭載
EX-34（口径7.62mmx51） イギリス陸軍が『L94A1』として採用し、チャレンジャー2主力戦車・ウォーリア歩兵戦闘車の同軸機銃として搭載
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