| 全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 製造国 |
| 140mm | 454g | .45ACP | 1(グリップ内に10発「収納」可能) | アメリカ |
1942年にアメリカ軍の国防研究委員会(NDRC)によって開発された小型拳銃。
正式名称「Flare Project Caliber .45(FP45)」。その安っぽさから米国の100円ショップ・ウールワースにかけた「ウールワース・ガン」などの別称で呼ばれることもあった。
ヨーロッパやアジアの枢軸国支配下のレジスタンスを支援するための給与用として、そしてその情報を持ってドイツ軍の後方を撹乱するために開発された。
製造は自動車製造技術に長けていたゼネラルモーターズ(GM)が担当。 薄い鉄板を電気溶接で継ぎ合わせた至極単純な構造でライフリングも無いため、生産効率は非常に高く、約6ヶ月と云う短期間で約100万挺が生産された。コストは.45ACP弾が10発ついて一挺当たり2.4ドルほど。
当然ながら「単なる筒」に過ぎない銃身では、有効射程はおよそ2mとも言われるほどの精度しか発揮できず、相手の顔の表情が読めるほど接近しないとまず当たらなかったという。おまけに装填方法が複雑で、一発ごとに数十秒もかかり、違う意味での「一撃必中」な武器だった。
再装填の手順は次の通り。
1.後ろのつまみを引き90度左にひねる。
2.薬室への蓋を上にずらして開ける。
3.付属の棒、無ければ口径より小さい棒を銃口から突っ込み空薬莢を出す（危険だが、緊急時には銃口をくわえて息を吹き込んで薬莢を出すこともできる）。
4.グリップ底にある蓋を開け中から予備の弾薬を取り出し薬室に入れる。
5.蓋を閉じ､つまみを戻す。
アメリカ側としては、歩哨などの「1人で行動している敵」に無害を装って近づき、リベレーターで倒してから敵の武器を奪うという運用を想定していたらしい。枢軸側にヨーロッパを制圧され、大規模な反攻・レジスタンスへの直接支援が当面望めない中での窮余の一策と言えるが、少々無責任な話ではある(尤も「まともな」武器を大量に送れば、逆に枢軸国側に拾われるとそのまま使用されかねないため、やむを得ない面もある)。
むしろリベレーターの真の狙いは、ドイツ軍の後方を撹乱させるための宣伝効果にあったともいえる。最低限の機能しかない使い捨ての銃でも、レジスタンスにばら撒かれれば十分脅威となる。供給用銃器を大量生産する情報をあえてリークしておけば、仮に1挺でも見つかったら周辺に更にばら撒かれていることに誰でも思い当たるため、捜索と回収に兵力と時間と手間をかけさせることができる。これだけでも充分な役割を果たしている*1。
どんな言語圏の人間でも理解できるよう、イラストのみで解説した簡便なマニュアルと装填用の棒が添えられ、枢軸側支配地域にパラシュートで大量に投下される予定であった。しかし、ドイツ空軍がまだ健在で航空優勢を維持していた時期だったため、大量のリベレーターを運ぶ輸送機は手配できず、結局投下作戦は実行されなかった。製造されたうちの50万挺はイギリスが受領し、ヨーロッパ中にバラまく予定であったが、大半を近海に破棄してしまったという。
余談だが、このリベレーターの後継としてコルトM1911A1のプレス生産タイプが計画されていたという。生産は引き続きGM社が行う予定だったか、やはり技術的に無理があったのか、結局は計画倒れに終わっている。
| 登場作品 | ジャンル | 使用者 | 備考 |
| Battlefield V | − | − | 項目参照 |
| R.O.D -READ OR DIE- | アニメ | ナンシー 幕張 | アニメOP時使用 |
| カフス−傷だらけの地図− | 漫画 | 伊武 | 改造銃『パンチガン』のベース |
| 艦隊これくしょん -艦これ- | − | − | 項目参照 |
| ジオブリーダーズ | − | − | 項目参照 |
| ブレイブウィッチーズ | − | − | 項目参照 |
| マスターキートン | − | − | 項目参照 |
| マッド・ブル34 | 漫画 | 電気屋ニコル | ヘルメットに仕込んで使用 |
| ミスタークリス | − | − | 項目参照 |
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