1970年代に米国内で対テロ能力を指摘する声が上がったため、1977年に陸軍内に発足した対テロ作戦専門の特殊部隊。創設以来、世界各地の戦闘に参加している実戦部隊である。アメリカ陸軍第一特殊作戦部隊分遣隊。
その訓練方式や入隊選抜はイギリスのSASを倣っており(これは創設者であるチャールズ ベックウィズ大佐がSAS出身だったことが大きい)、対テロ作戦のための非常に高度で過酷な訓練が行なわれるためか、レンジャー部隊出身者や他の特殊部隊出身者の入隊が多く、志願者を非人間的とも言えるような過酷極まりない体力テストに掛けて選抜する以外にも徹底的な心理テストや精神分析で隊員を選抜することも稀ではない。
その訓練内容は対テロ部隊として要求される基礎的な技能である強行突入や閉鎖空間での戦闘術、爆薬や銃器の取り扱いといったもの、敵の武器を奪っての射撃、格闘術などにも多くの時間が割かれるが、変わった事例として空港の地上スタッフ(給油や誘導を行う職員)や列車の乗務員や駅員に扮するための実地訓練も行っているという噂まである。
ちなみに作戦行動や部隊の編成は完全に極秘扱いであり、アメリカ政府はこの部隊の存在を公式には認めていない。ただ、現在はアフガニスタンやイラク国内への展開が確実視されており、アフガニスタン国内では、海軍のSEALとタスクフォースを組んで、タリバンの残党やアルカイダ戦闘員の捜索や逮捕、掃討作戦に従事していると言われている。