別名『インベスティメント キャスト(精密鋳造)』。平たく言えば精度の高い『鋳物(いもの)』。
基本的な手順は、まずワックスで原型を作り、断熱材(砂やセラミックパウダーなど)で包む。これを加熱すると中のワックスが溶け出して(脱蝋)、型が中空となる。ここでワックスが失われるので、一般に『ロストワックス』と呼ばれている。後は、残った型を高温で焼き上げ、中に金属を流し込む(鋳込み)。収縮によるゆがみなどを補正すれば、部品の完成である。
機械加工では難しい複雑な形状の成型や、複数部品の一体成形も可能。また製法の発達により、材質もアルミ合金やステンレス、耐熱鋼を始め、機械加工の難しいクロムやチタンなども扱えるようになっている。
銃器製造の世界でも、コストダウンと省力化を目的にそれまでの削り出し加工に代わって広く導入されるようになった。しかし、単に削り出し向けに設計された部品をそのまま置き換えるだけでは、コスト削減の効果は限られている。
その点、うまく活用しているのがスタームルガー社で、同社は最初からロストワックス製法を前提に各部品を設計し、大幅なコストダウンと高品質の両立に成功している。
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