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*チェスカー・ゾブロヨフカ / Česká Zbrojovka [#c0534284]

 チェスカー・ゾブロヨフカ(ズブロヨフカとも)とはチェコ語で「チェコ造兵廠」を意味し、社会主義時代のチェコスロバキア共和国で小火器を含む工業生産に関わっていた国営企業群、または前述のチェスカー・ゾブロヨフカ傘下のメーカーのうち、チェコ共和国独立後に株式会社化された「チェスカー・ゾブロヨフカ・ウヘルスキー・ブロト(以下CZUB)」を指す名称。本項では、この二者のそれぞれについて解説する。

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**チェコスロバキア共和国時代のチェスカー・ゾブロヨフカ [#o774cc50]

 こちらの「チェスカー・ゾブロヨフカ(以下CZ)」とはそもそも単一の企業の名称ではなく、チェコスロバキア共和国の共産主義思想の影響を受けて兵器開発・生産を行っていた複数の企業の総称である。
 分かりやすく例えるなら、「CZ」とはチェコスロバキアが所有する国営企業の兵器すべてに与えられるブランドと考えるといいだろう。この”ブランド”には後述するCZUBのほか、[[ZB26軽機関銃>ブルーノ ZB26]]で知られるブルーノ造兵廠なども含まれる。
 また、スイスの[[シグ]]や中国の[[ノリンコ>中国北方工業公司]]などと同様に、兵器に限らず自動車などの重工業などもCZの名の下で行われていた模様。とりわけ1919年に設立された「チェスカー・ゾブロヨフカ・ストラコニツェ(CZ Strakonice)」は当初対空砲や[[Vz23>短機関銃/CZE Vz23]]などの銃器などの生産を手掛けていたが、業績不振をきっかけに、1932年頃から並行して行っていたオートバイ生産へ一本化、その名も「CZ」ブランドのオートバイとして、同じくチェコのオートバイブランドであるヤワ(Jawa)とも肩を並べる存在となった。

 チェコスロバキア共和国は第二次大戦時に、ドイツとハンガリーによる侵攻や独立運動によって分裂や併合が繰り返されたのち1945年に再統一。つかの間の自由主義を経て1948年に人民民主主義を宣言、事実上社会主義化する。1960年に国名を「チェコスロバキア社会主義共和国」と改め、名実ともに社会主義国家となる。
 このため本項では1948年から1993年のチェコスロバキア分離までの期間に開発された銃器を「CZ」製とする。

 なお、ここで取り扱う銃器は、特に明記のない限り、いずれも後述するCZUBによる設計である。

***回転式拳銃 [#yd40a0b6]
[[ZKR-551>回転式拳銃/CZE ZKR-551]]

***自動拳銃 [#jedca6db]
[[CZ22&br;CZ24&br;CZ27>自動拳銃/CZE CZ22]]
[[CZ38>自動拳銃/CZE CZ38]]
[[CZ52>CZE CZ52]]
[[CZ82>自動拳銃/CZE CZ82]]
[[CZ75>CZE Cz75]]
[[モデルZ>自動拳銃/FD デュオ]](設計は社外デザイナーによるもの)

***短機関銃 [#rae70094]
[[Vz. 23>短機関銃/CZE Vz23]](CZストラコニツェによる設計)
[[Vz. 61>短機関銃/CZE Vz61]]

***突撃銃 [#m14e856f]
[[Vz. 58>CZE Vz58]]

**チェスカー・ゾブロヨフカ・ウヘルスキー・ブロト(現・チェスカー・ゾブロヨフカ社) [#s06ef75b]

 チェコスロバキア第一共和国時代の1936年6月27日に設立された銃器メーカー。チェコ語表記は「Česká zbrojovka Uherský Brod」。現・チェコ共和国東部のモラヴィアの町、ウヘルスキー・ブロトに本部を構えることから社名を取っている。
 以下、CZUBと表記する。

 CZUBの起源は1936年。ナチス・ドイツの脅威が迫る中、チェコスロバキアの国防省は軍需産業の拠点を国境から遠ざける決断をする。その候補地に選ばれたのが、ウヘルスキー・ブロトであった。
 国直営の兵器廠となり「CZ」の名を冠したウヘルスキー・ブロトの工場は小火器生産を専門に請け負い、冷戦時代のチェコスロバキアの国防の生命線となる。やがてチェコスロバキアが、チェコ共和国とスロバキア共和国の2つに分離したのに伴い、町の名前を廃した「チェスカー・ゾブロヨフカ社」として株式会社化。現在にいたるもチェコ最大の銃器メーカーとして操業している。

 第二次世界大戦後の共産国家の中でも、高い精度を持った銃器を作る事に定評があり、[[CZ75>CZE Cz75]]や[[Vz61>短機関銃/CZE Vz61]]などの傑作を多数生み出している。
 一般に「CZ」と言えば、ほとんどの場合はCZUBを指すほどまでに、CZの中ではメジャーな存在である。
 その証左のエピソードの一つといえるのが、[[Vz58>CZE Vz58]]の存在。当時、東ヨーロッパ諸国が[[ソ連>USSR]]の影響を強く受け、そのほとんどがソ連制式[[突撃銃]]である[[AK47>USSR AK47]]をライセンス生産して制式配備しているにもかかわらず、チェコスロバキアだけはCZUBによる独自設計のVz58を製造していた。このことからも、いかにCZUBの工業製品の精度が、国内外で高く評価されているかがうかがえるだろう。

 2021年にはアメリカ最古の老舗銃器メーカー、「[[コルト]]」を買収。コルトの持つブランド力、北米のサプライチェーン、アメリカの軍・法執行機関への納入実績、[[リボルバー>回転式拳銃]]製造などCZが持たない部分を補完するのが目的。コルト社に対してはCZの製品開発能力を提供することで、CZとコルトがお互いにwin-winとなる関係を築いていく模様だ。([[コルト]]の項目も参照。((https://www.thefirearmblog.com/blog/2021/02/15/cz-buys-colt/)))

 以下は、株式会社化後のCZUBによる設計の銃火器。チェコスロバキア時代のCZUBについては、前項目を参照されたし。

***自動拳銃 [#jcecbef8]
[[CZ 100>CZ CZ100]]
[[CZ P07]] 
[[CZ P10]] 
***短機関銃 [#s46db4b1]
[[CZ スコーピオン EVO3>短機関銃/CZ スコーピオン EVO3]]
***突撃銃 [#n44b3eee]
[[CZ 805>突撃銃/CZ CZ805]]
**外部リンク [#c579d18d]
・[[チェスカー・ゾブロヨフカ社(CZUB)>http://www.czub.cz/]]
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