#author("2023-11-22T14:17:44+09:00","default:user","user")
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*レーザーサイト / Laser sight [#d1322954]
#ref(laser sight.jpg,right,around,40%,レーザーサイト)
 アメリカ人のセオドア・H・メイマンが1960年に発明したレーザー(Light Amplifcation by Stimulated Emission of Radiation)の直進性を利用した[[光学照準器>照準器]]。LAM(レーザー・エイミング・モジュール)とも。
 レーザーの当たっている場所がそのまま弾の命中する場所になるため、サイトを覗き込む照準動作が不要となり、頭部に[[暗視装置]]やガスマスクを装着し、[[アイアンサイト>照準器]]や光学照準器を覗き込めない場合に効果を発揮する。また、腰だめはもちろん、トリッキーな姿勢での照準も可能である。
 照射した箇所がレーザー光の反射によって輝くその性質上、照準していることを目標に教える事にもなってしまうので、暗視スコープを通さないと見えない不可視光のレーザーへ切り替え可能な物もある。逆に照準していることを相手に明示できるので、『お前はもうターゲットされている。動いたら撃つぞ』といった威圧用にも使える。
 民生レーザーポインターのように、対象を差し示すデシグネーター(指示器)としても活用されており、不可視光レーザーで射程外の相手や[[機関銃]]手・[[狙撃手]]などの優先目標、これから攻撃する作戦対象などを敵に察知されずに示すなど、情報戦における効果が大きい。狭角・広角の照射範囲を切り替えることで範囲指定なども可能となっている。
 なお銃器用に限らず出力の強いレーザーが網膜に当たると失明の恐れがあるため、日本では市販のレーザー照射機器は出力レベルが規制されている。

 従来、光の色は赤色が主流だったが現在では、より視認性の良い緑色を使用するものも増えており、[[アメリカ陸軍]]では徐々に緑色タイプへの更新が進んでいるという。

#ref(laser grip.jpg,right,around,40%,レーザーグリップ)
 初めて登場した銃器用の市販レーザーサイトは、80年代半ばに[[リボルバー>回転式拳銃]]用として発売され、[[ライフル>小銃]]用の[[スコープ]]並みのサイズに加え、グリップエンドに取り付ける握りこぶしほどのバッテリーがセットであった。映画『[[ターミネーター]]』で使用されたのもこれで、バッテリーはコードを介して衣装の懐に隠していた。しかし、2000年代にはレーザー照射部の小型化が大きく進み、フレームのデッドスペースに組み込んだものを始め、果ては[[拳銃]]のグリップパネル(レーザーグリップ)やリコイルスプリングガイド、リアサイトといった狭小なパーツに内蔵したものも登場している。
 また[[ダットサイトやホロサイト>ダットサイト]]、[[ウェポンライト>タクティカルライト]]にもレーザーサイトを内蔵し併用可能としている製品も登場している。

 ところで、目標に当たったレーザーは当然見えるものの、その直進性ゆえ“光線”は視認しにくい。反射する物のない澄んだ空気中では、ほとんど横に光が漏れないためだ。
 ところで、目標に当たったレーザーは反射が光って見えるものの、その直進性ゆえ“光線”は視認しにくい。反射する物のない澄んだ空気中では、横に反射光が漏れないためだ。
 ただ、これでは“見栄え”が悪いため、映画などでは光線が見えるように薄くスモークを炊いて光を散らしたり、光線だけ後で合成するなど、いろいろと工夫を凝らしている。
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CENTER:このページの画像は[[Crimson Trace>http://www.crimsontrace.com/]]社から転載しています。
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