#author("2019-04-29T05:10:38+09:00","default:user","user") #author("2024-03-03T20:26:14+09:00","default:user","user") *ハンマー(撃鉄) / hammer [#i4cb6ffb] 撃発用部品の一つで、ファイヤリングピンもしくは弾薬の雷管を叩く為の部品。ハンマーがファイヤリングピンを叩き、ファイヤリングピンが雷管を突くことで撃発される。ハンマーがピンを備えている場合はハンマーが直接雷管を叩いて撃発する。[[拳銃]]はもちろん、[[M16>コルト AR15]]や[[AK>USSR AK47]]を始めとする現代歩兵銃の撃発部品としても一般的に使われている。一方、ハンマーを用いずにファイアリングピンが雷管を叩く撃発方式は[[ストライカー式>ストライカー システム]]と呼ばれる。 かつての[[回転式拳銃]]はハンマーにファイヤリングピンを備えているのが普通であったが、[[コルト]]が1960年代末に自社のダブルアクションリボルバーに[[セイフティ・コネクター>安全装置]]を採用し、ファイヤリングピンをフレーム内に移して以降は、ライバルであった[[S&W>スミス アンド ウェッソン]]社製リボルバーとの違いの一つと認識されていた。しかし、90年代半ばにはほぼ同様の安全装置であるトランスファー・バーによる撃発方式に変えたことから、コルトと同様にハンマーからピンが無くなった。 拳銃のハンマーには、それを起こすために親指をかける突起が付いているが、これは鳥類の蹴爪に似ているところから、スパーと呼ばれる。 懐に携帯した拳銃を咄嗟に抜き撃ちする場合、スパーがなにかに引っかかることもあるので、これを切り落としたり、はじめから設けないケースもある。こうした状態のハンマーのことをスパーレスもしくはデホーンド・ハンマーといい、ドイツの[[P2000>HK P2000]]や[[P229>自動拳銃/P229]]といった自動拳銃の[[DAO(ダブルアクション・オンリー)>ダブルアクション]]バリアントは、あらかじめスパーレスとなっている。 またS&W製DAOリボルバーの[[M40>回転式拳銃/SW M40]]のように、ハンマーをフレームに収納し、シュラウデッド・ハンマーとしたモデルもある。いっぽう、[[コルト]]社製リボルバーにはそうしたモデルはなく、スパーが邪魔だと思う人は自分で切り落とすか、ハンマーを覆ってしまう専用のパネルを取り付けるしかない。(→[[ハンマーレス]]も参照) 射手の手で直接[[コッキング]]を行う露出式の場合ハンマーには、それを起こすために親指をかける突起が付いているが、これは鳥類の蹴爪に似ているところから、スパーと呼ばれる。懐から拳銃を咄嗟に抜き撃ちする場合はスパーがなにかに引っかかることもあり後述のような形状に工夫を凝らすなどして引っ掛かりを抑えている。 逆に内蔵式の場合は直接ハンマーを操作することが無いため、スパーが省略される。なお内蔵式のハンマーは[[ハンマーレス]]とも呼ばれる **拳銃用ハンマーの種類 [#b7a38e71] +''スパーハンマー'' 蹴爪状のスパーを持つもの。後述のラウンドハンマーやリングハンマーなどと区別するために使用される。 +''ラウンドハンマー'' 抜き撃ちの際にスパーが引っ掛かりにくくなるようにスパー先端を丸く加工したもの。 +''リングハンマー'' ハンマーの指掛け部をリング状に加工、あるいはハンマーに穴を開けたもの。ラウンドハンマーと同じく引っ掛かりの抑制の他、穴によりハンマーを軽量化して命中精度を高める目的もある。 +''スケルトンハンマー'' ハンマーを外縁部のみで構成したもの。軽量なカスタムトリガーとして使用されることが多い。 なお、リングハンマーとスケルトンハンマー両方の性質をもつものあり、線引きはやや曖昧な所がある。 +''スパーレス(デホーンド・ハンマー)'' 引っ掛かりを無くすためにスパーを設けていない、あるいはカットしたハンマー。内蔵式の他、ハンマー露出式の拳銃の[[DAO(ダブルアクション・オンリー)>ダブルアクション]]バリアントでもスパーレスハンマーとする。 +''シュラウデッドハンマー'' 内蔵式のハンマー、もしくはスパーの大部分をフレームで覆い最小限のみスパー露出させたハンマー。 S&W製DAOリボルバーは[[M40>回転式拳銃/SW M40]]の内蔵式ハンマーモデルや[[M49>SW M49]]のようなシュラウデッドハンマーモデルなどスナッグフリー(引っ掛かり低減)モデルが存在する。一方[[コルト]]社製リボルバーにはそうしたモデルはなく、スパーが邪魔だと思う人は自分で切り落とすか、ハンマーを覆ってしまう専用のパネルを取り付けるしかない。 ---- #pcomment